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生物にとって時間とは何か 角川ソフィア文庫

池田清彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044052188
ISBN 10 : 4044052182
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan

Content Description

物理化学の法則だけでは理解できない生命現象。その核心をなす生物に固有の「時間」を、これまでの生物学は捉えそこなってきた―。巧妙に突然変異を呼び込み、進化を加速するDNA複製システム。未知なるウイルスを予期し、迎え撃つ免疫システム。遺伝・発生・進化など様々な事例をもとに、「未来」を探る生物の姿を紹介。生命現象の最終法則とは?その探究方法とは?時間の観点から生物学の新たな眺望をひらく、根源的生命論。

目次 : 第1章 生命現象の「法則」をさぐる(変わりゆく「いのちの時空」―代謝と循環/ 生命をそのまま描く―オートポイエーシスの構想 ほか)/ 第2章 生命探究の「方法」をさぐる(自然と人間と科学の関係―K.ポパーの三世界論/ 生物学者の困難な使命とは?―コトバと同一性 ほか)/ 第3章 生命進化の「原理」をさぐる(進化論のドグマ―ネオダーウィニズム再批判/ 何が進化するのか?―生命システムと内部選択 ほか)/ 第4章 生命がそなえる「時間の形式」をさぐる(生きている物質―時間の非対称性/ 生命誕生のシナリオ―ルールと布置 ほか)

【著者紹介】
池田清彦 : 1947年、東京都生まれ。生物学者。現在、早稲田大学国際教養学部教授、山梨大学名誉教授。構造主義科学論・構造主義生物学の立場から、多彩な評論活動を行う。カミキリムシの研究・収集家として著名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 金吾

    免疫の話や脳の話は面白かったですが、全体的に私には難しかったです。ただ記述は丁寧なため読み進むことはできました。文庫版あとがきは笑えました。

  • 佐島楓

    この本で「構造主義生物学」なるものが存在することを知りました。むろん、本書に書かれている内容の半分も理解できませんでしたが。でもこういう哲学にコミットする考え方もあるんだな、と面白く思いました。

  • to boy

    薄っぺらい本ですがとても難解で半分も理解できませんでした。「構造主義生物学」を提唱する著者の科学的、哲学的な論文です。生命の定義、進化論、生命発生など構造主義の観点から述べられていますが難しい。カール・ポパーの三世界論をうまく使って論を張っているようですが・・・なかなか素人には手に余しました。

  • アミアンの和約

    過去の著作の文庫化だが一般向けにしてはやや難解。事前に著者の過去作「構造主義進化論入門」を読んでおくべきかもしれない。時間が生物にとっても相対的なものであれば、「犬は15年ほどしか生きられなくてかわいそう」というのも人間のおごりなのかもしれない。

  • bapaksejahtera

    生物を特徴づけるオートポイエーシス(自己複製と自律的秩序形成)から始まり、免疫システム、次いで同一性に関する認識論と論が進行し、興味深い話題が続くが全体が見えない中、ネオダーウィニズム批判を展開する事で、生物をDNAによる決定論的世界でなく、時間を核心とするシステムとして認識させる論旨が明快となる。古い生物学常識に捕らわれた私の目を覚ます本であった。生物学は地球という狭い世界で成立する学問に過ぎず、物理学こそ宇宙的因果関係が成立する学問なりという物理学者の主張も証明は不能であるという記述は小気味よかった。

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