基本情報

内容詳細
湘南は明治期以降、別荘地として発展し、戦後は首都近郊の人気住宅地として位置づけられ、今日に至る。御用邸を擁する葉山、中世以来の歴史をもつ鎌倉など、各地がそれぞれの特徴を生かしながら発展したが、なかでも大磯は、すでに明治20年代から別荘地として発展し、山縣有朋、伊藤博文、西園寺公望、岩崎彌之助、三井八郎右衛門、村井吉兵衛、根津嘉一郎、古河虎之助、清水満之介ら政財界人をはじめ、徳川家、酒井家、鍋島家、山内家など旧藩主も別荘を構え、別荘地としての確たる地位を築いた。
だが、明治以降の大磯の別荘建築の全体像は未だ明らかにされてこなかった。本書でしばしば取り上げる家屋関連行政文書は、大磯町が所蔵する明治以降の家屋の新築・増築・取壊・相続などに関する文書であるが、他の地域では類例のない第一級の資料である。これをもとに、別荘地の形成、別荘建築の特徴、別荘を設けた人物の来歴や大磯での暮らしについて、新聞、日記、伝記など根拠資料も提示しながら詳らかにする。
大磯の別荘に特徴的なのは、邸宅と庭園双方への所有者の執着であり、造園、園芸、園遊会などを中心とする別荘生活が重要であった。本書は、大磯の別荘の歴史という太い縦糸に、特徴ある個別の別荘を横糸として織り込むことにより、重層的な別荘建築の様相を見出し、近代日本における別荘の意義を明らかにする。
【著者紹介】
水沼淑子 : 1953年神奈川県生まれ。関東学院大学名誉教授。日本女子大学家政学部住居学科卒業。日本女子大学大学院家政学研究科住居学専攻修了。工学博士。専門は日本近代住宅史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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