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【中古:盤質B】 『秋庭歌一具』 伶楽舎

武満 徹(1930-1996)

中古情報

新品ジャケット
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:
B
特記事項
:
盤面の傷が大きい,帯付
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基本情報

ジャンル
カタログNo
SICC85
日本
フォーマット
CD

商品説明

(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)

武満徹:秋庭歌一具
伶楽舎

2001年4月&5月、サントリーホールでのデジタル録音。同年5月8日の演奏会に先立ってセッション録音されたプログラムです。
 1970年代、国立劇場が内外の作曲家に雅楽器のための作品を委嘱する新しい試みがはじまり、1973年、武満徹により作曲されたのが『秋庭歌』です。後に5曲が書き加えられ、全6曲からなる大曲『秋庭歌一具』として生まれ変わり、1979年に初演されました。
 当時の初演者、東京楽所の一員で、宮内庁式部職楽部員だった芝祐靖はその魅力に惚れ込み、退官して有志とともに雅楽の合奏団体『伶楽舎』を発足、以来何度となく国内外で演奏し続けおり、この作品のための合奏団と言っても過言ではない団体による待望のアルバムであり、さらにメンバーに世界的な笙奏者の宮田まゆみ、客演の打楽器奏者に吉原すみれ、山口恭範などが参加している点も見逃せません。
 録音は空間性を強く意識したもので、舞台中央に陣取った「秋庭」、その後方に「木魂群1」、左右に木鉦を含む「木魂群2」「木魂群3」とを配置、断片的な旋律がホールの中にエコーとして響きあう様は、作曲者が意図した「たゆたう時間」を見事に表出しています。
 日本庭園のししおどしをイメージしたとされ、通常の雅楽編成にプラスして用いられた木鉦の音は、冒頭から舞台上をこだまのように響き、これから始まる約50分にも及ぶ「武満徹の世界」への誘いとなり、29人のアンサンブルのうち実に9人も必要とされる笙の響きは、その世界の神秘性を更に増幅し、武満徹の邦楽作品に多大な影響与えた楽器は、ここでも重要なアイテムと位置づけられ作品の中心として描かれています。
 なお、作品自体は五線譜に記譜され、通常の雅楽の音階ではなくギリシャ旋法のドリア調を基礎に置いていますが、中心となる『秋庭歌』では、秋を暗示する平調(Eを基音)で開始、冬を暗示する盤渉調(Hを基音)で曲を閉じるという雅楽の伝統的な様式や、全曲中に聴かれる様々な奏法や合奏法がごく自然に取り入れられています。
 たとえば、第3曲「塩梅」-第4曲「秋庭歌」-第6曲「退出音声」の3曲には「序-破-急」のイメージが備わり、雅楽特有のカノン風合奏や、楽器管の旋律の受け渡しなどがおこなわれているほか、また、その中にも武満特有のテーマ「秋」や「鳥」などの主題も現れるなど、ここでは、彼特有の世界と雅楽という演奏形態の見事な融合が実現しているものと考えられます。(HMV)

【収録情報】
・武満徹:『秋庭歌一具』
 第1曲「参音声」
 第2曲「吹渡」
 第3曲「塩梅」
 第4曲「秋庭歌」
 第5曲「吹渡二段」
 第6曲「退出音声」

 伶楽舎

収録曲   

  • 01. 秋庭歌一具 第1曲 参音声(まいりおんじょう)
  • 02. 秋庭歌一具 第2曲 吹渡(ふきわたし)
  • 03. 秋庭歌一具 第3曲 塩梅(えんばい)
  • 04. 秋庭歌一具 第4曲 秋庭歌(しゅうていが)
  • 05. 秋庭歌一具 第5曲 吹渡二段(ふきわたしにだん)
  • 06. 秋庭歌一具 第6曲 退出音声(まかでおんじょう)

総合評価

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以前から気になっていたディスク、私もよう...

投稿日:2016/03/11 (金)

以前から気になっていたディスク、私もようやく手に入れました。無の状態からフゥッ!と音が出てくる。雅楽器の音は、恐ろしいくらいに素晴らしく、SACDならではの響きを堪能させてくれます。CDだとこうはいかないでしょう。東洋の音楽が、時間とか空間というものを我々に意識させるのはどうしてでしょう。不思議です。 少し前に、「バーンスタインの自作自演集」というディスクを聴いたのですが、録音時期が古いにも関わらず、こちらも生々しい音でまるで目の前でバーンスタイン&ニューヨークフィルが演奏しているようでした。ソニーのSACD初期のディスクのクオリティの高さに今ごろ感心している次第です。もっともっとソニーさんには頑張ってもらって、我々に感動を与えてください。

zawa さん | 京都府 | 不明

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 数ヶ月前、ようやく手に入れた。1974年録...

投稿日:2013/10/16 (水)

 数ヶ月前、ようやく手に入れた。1974年録音の『旅』、『秋』抄等を収録したDG盤で聴いて以来ずっと、「セット(一具)で聴きたい」と思っていた。    聴いてみて、聴いたそばから音が身体の中をすり抜けてスーッと消えていくような感覚におちいった。自然に聴くことができるのだ。雅楽器は耳慣れない楽器群のはずだが、不思議と「珍しい」とか「新奇」という感じがしない。聴いたことが無いくせに「懐かしい」と思えてしまうのが不思議だ。しかしながら、そんな日本人的『感傷』より、『鑑賞』のほうに集中するべきだろう。       これから(10月)この曲を静かに聴くのに格好の季節になる。秋の夜長に虫の音をバックコーラスにしながら聴いてみたい。そして他の方にも聴いてみていただきたい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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 とるみいさんのレビューは素晴らしい。ほ...

投稿日:2013/01/03 (木)

 とるみいさんのレビューは素晴らしい。ほんと,おっしゃる通り。これぞ“日本の音”ですね。音が鳴り出してから(生まれてから),減衰していく様,何て美しいんだろう…。そして,その後に来る静寂の美しさといったら…。明らかにブルックナーやシューベルトで味わえる静寂の美しさとは違う。“日本の静寂”…? この演奏を聴いて,「自分は日本人なんだなぁ…」と改めて思った。嬉しかった。

masato さん | 新潟県 | 不明

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