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みんな水の中「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか シリーズ ケアをひらく

横道誠

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784260046992
ISBN 10 : 4260046993
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2021
Japan

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    阿部海太の装画。「水は、心にも良いものかもしれない」サン・テクジュベリ『星の王子さま』・I部詩のように。II部論文的な。III部小説風。DSM-5でASDとADHDの併発症と診断された著者が、過去のトラウマから現在に至るまでの水中世界と呼ぶ感覚を文学や芸術を引用し展開する。発達障害とは定型発達者が規定した世界で生まれ、性同一性障害が精神障害から除外されたように、脳の多様性は発達障害だけでなく定型型発達者にも及ぶものである。「人類は、人間の人間に対する搾取が終わった日に、その名にふさわしいものとして始まる」

  • ネギっ子gen

    【全力推し!】文学の専門家はASDとADHDを診断された。仕事を休職し長年の自分の「謎」を解く旅に――。「やりすぎ」と言われかねない赤裸々な告白を交えながら、文化人類学から学んだ手法で綴った、自分自身に対するフィールドワーク記録。「あとがき」の、<「シリーズ ケアをひらく」には、白石さんをファシリテーターとした「共同研究」の側面があると理解している>に大共感! 【呪縛:水の泡が浮かんでいって/“地獄行きのタイムマシン”誰もそれには絶対に乗りたくない/ぶくぶくと水の泡/だがぼくは毎日それに乗せられている】⇒

  • かさお

    文学、マンガからの引用が300件以上8ページぎっしり、@詩でA論文でB小説風、とユニークな3部構成。自身がASDとADHDの著者が語る当事者の世界。生きづらさ、隔たりを、水の膜で包まれているようと表現。【ままにならなさ】をエブァを操縦するシンジが「うごけ、うごけよ〜」とコクピットでのたうちまわる感じ、と例える独特な比喩がツボ。村上春樹やガラスの仮面、鬼滅の刃、東田直樹さんの本からも引用。脳の多様性について色々考えさせられた。いやに読みやすいな、と思ったら著者は医師ではなく、某大学の文学者で准教授だった。

  • kei

    大学准教授の著者は発達に難あり(ASD(自閉症スペクトラム症)とADHD(注意欠陥・多動症)を併発)。そんな自身を「詩のように。」「論文的な。」「小説風。」の3種の形式で「私という唯一無二の人間の自己解剖記録」(P46)を書き表している。「論文的な。」では著者自身の症状と著者と周囲の関係性が書かれている。言語の「中動態」というのは初めて聞いた。「あげもらい」の使い分け(うちの息子(9歳)はいまだに間違える…)が難しいというのは「中動態」が関係しているのかな。

  • ばんだねいっぺい

    「多様性」の中の「脳の多様性」も知らしめて溶け込むとよい。「離隔」の感覚が水のフィルターのようなのだろうか。当事者の語りは具体的で身に迫ってくる。まわりからは、なんでそんなことするんだろうということが、本人には切実な衝動で起きたものだと教えてくれる。

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