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上海 多国籍都市の百年

榎本泰子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121020307
ISBN 10 : 4121020308
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2009
Japan

Content Description

19世紀半ば「租界」創設後、華洋雑居の地として繁栄した上海。激動の時代の中で人々はいかに暮らし、何を思ったのか。本書では様々な国籍の人々の目を通し、上海という都市独特の魅力を余すところなく伝える。

【著者紹介】
榎本泰子 : 1968(昭和43)年東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(比較文学・比較文化専攻)。同志社大学言語文化教育研究センター助教授を経て、中央大学文学部教授。学術博士。著書『楽人の都・上海―近代中国における西洋音楽の受容』(研文出版、1998年、サントリー学芸賞、日本比較文学会賞)、『上海オーケストラ物語―西洋人音楽家たちの夢』(春秋社、2006年、島田謹二記念学藝賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • k5

    上海の租界の歴史を、イギリス、アメリカ、ロシア、日本、ユダヤと母集団別に書いた一冊。来月、中国出張を予定していて、実は上海はじめてなので予習として読みました。いわゆる「魔都上海」のイメージを、じっくり解像度高く形成できる稀有な本だと思います。中国の本をまとめて読んでみたいと思いました。

  • ハチアカデミー

    B 戦間期上海という混沌としたトポスを、それぞれの国別に読み解く比較歴史学。政治家たちのいざこざを中心にするのではなく、あくまでそこに住み、生活をしていた人々を描く。「帝国」として上海に陣取ったイギリス・アメリカ、母国から逃れ、流れゆくままに上海にたどり着いたロシア人・ユダヤ人などなど、それぞれの事情と、各租界内での生活を知ることが出来る。そして日本人はといえば、文化人内山完造と孫文の交流、林京子の思いで話などが取り上げられる。比較文化の研究者だからこその視点で描かれた上海論である。これは良書◎

  • 富士さん

    再読。帝国主義によって生み出された中国の真空地帯に発生した、不思議な繁栄についての通史。こういう場所だからイデオロギーや政治制度の恣意が限りなく少ない自然発生的な文化の混交や集団の動きを見ることができる稀有な実験場であり、何とも言えない魅力を現在でも漂わせており、それをうまく救い上げた良い本だと思います。個人的には、東アジアで初めての長編アニメを作り、その後も中国のアニメ作りの中心であった上海の背景を知るために読んだのですが、アメリカの影響を強く受けた映画産業と映画文化についても触れられており、満足です。

  • なつきネコ@吠えてます

    いろいろな視点から、上海を描き解りやすい、しかし、私は単純に、高杉晋作の体験談から外人は中国人をこき使っていると思っていたけど、実際は社会主義から逃げたロシア人や、ナチスから逃れたユダヤ人などがいた事に驚いた。しかし、魔都など呼ばれた上海が音楽や映画の都だったとは、本当に印象が変わった。上海の歴史を知るにはいい入門書。

  • kankoto

    上海という都市がどの様な変遷を辿って今日の姿があるのか。数々の国が築いた租界。各国の思惑が反映され、人々が集まって混じり合い、去っていく。華やかな幻影を残す当時の建物。そして路地には生きることの匂いが立ち上る。 イギリス、アメリカ、ロシア、日本、ユダヤ、中国、時には個人に光を当てながら上海と言う地を語る所が面白かった。 内山完造、蒋介石夫人宗美齢、音楽家聶 耳(じょうじ)。幼き日を上海で過ごした林京子も登場する。 彼らのエピソードを読むだけでこれはそれぞれの物語にすればさぞ面白いだろうなと想像してしまう

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