基本情報
内容詳細
十九世紀半ばから第二次世界大戦が終結するまでの約一〇〇年間、フランスの植民都市として発展した「上海フランス租界」。この地にはフランス人のほか、革命を逃れてきた白系ロシア人、富裕層・知識層の中国人など、さまざまな国籍の人々が暮らし、豊かな文化・芸術が花開いた。「東洋のパリ」は、世界の人々を引きつけるとともに、中国や日本の文化を欧州に伝える役割も果たすようになる。上海フランス租界をフランス・中国・日本の三か国を結ぶ場と捉え、具体的な人物・事象を掘り下げることで、人々の暮らしから文化・芸術、政策・外交までを多角的に考察する。音楽、美術、文学、教育、メディアなどの幅広い視点から、フランス語新聞や未公刊資料などを多く用いて実証的に明らかにする、日本では初めての書。上海史、アジア近代史、日仏関係史、比較文学・比較文化、ポストコロニアル研究、グローバル文化史に一石を投じる意欲作。
目次 : 第1部 上海で花開いたフランス文化(フランス租界を芸術の都に―シャルル・グロボワが築こうとした東西の架け橋/ 上海のフランス語ラジオ放送(FFZ)と音楽―グロボワ制作の芸術音楽番組を中心に/ 一九三〇年代フランスのラジオ放送と芸術音楽―フランス音楽の扱いにみる本国と上海の特質 ほか)/ 第2部 異文化交流の舞台としての上海(上海租界のフランス語新聞Le Journal de Shanghai(1927‐1945)―文化欄を支えた多国籍の執筆陣/ 上海で育まれた友情―クロード・リヴィエールとテイヤール・ド・シャルダンの出会い/ 上海アートクラブとアンドレ・クロドの仲間たち ほか)/ 第3部 欧州と極東を結ぶイマージュ(文明か国家か―駐日フランス大使ポール・クローデルの中国観/ 在外教育・文化機関におけるフランス語蔵書の意味を考える―上海アリアンス・フランセーズと関西日仏学館を例に/ パリ・上海・東京、三都をつないだフランス語図書 ほか)
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人物・団体紹介
榎本泰子
1968年東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業、同大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。専門は比較文化・中国近代文化史。同志社大学助教授を経て、中央大学文学部教授。著書に『楽人の都・上海―近代中国における西洋音楽の受容』(サントリー学芸賞・日本比較文学会賞)、『上海オーケストラ物語―西洋人音
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