羅針

楡周平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163811109
ISBN 10 : 4163811109
フォーマット
出版社
発行年月
2012年01月
日本
追加情報
:
337p 19cm(B6)

内容詳細

昭和三十七年。三等機関士の関本源蔵は北洋にサケマス漁の航海に出た。航行のさなか、かつてない大時化に襲われ、船は遭難危機に。その時源蔵が思いを馳せたのは、十八年前にサイパンで別れた、今は亡き父親のことだった。父親は言った。「お母さんを助けてやれ」―。北洋でサケマスを追い、南氷洋で鯨を狙う。荒ぶる昭和の海に生きた男の物語。

【著者紹介】
楡周平 : 1957年生まれ。慶應義塾大学大学院修了。米国系企業在職中の96年に『Cの福音』でデビュー、翌年より執筆に専念する。その後経済小説、法廷ミステリ、ファンタジー、大河小説など、さまざまなジャンルの話題作を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まつうら さん

    もう鯨を食すことも少なくなったが、この作品の捕鯨船の様子に、思わず鯨肉の味を思い出す。そんな懐かしさが漂う作品。でも「羅針」というタイトルは、捕鯨船や船乗りを意図したものではない。親として、父として、子に何を示してやれるのか、そんな親子関係を羅針に例えている。思えば、自分も子供のころは父の背を見て父を超えようとあがいていた。父親となったいまは、果たして子の羅針たり得るのだろうか? 主人公の源蔵は、早くに父を亡くしため、息子への羅針に悩むが、父を見ていても迷いはあるものだ。すべての父親諸氏に捧げたい一冊。

  • キムチ27 さん

    慣れ親しんだ楡氏の作風・・勝ち組と経済のコラボとは異なっていた。いうなれば人として、生きることの原点をつぶさに問い詰めている作品。男の匂いがきつすぎるきらいもないが、当然かな・・捕鯨の世界だし。源蔵が息子の秀俊との軋轢を随所で呟く。そし秀俊の脳裏に置きつつ、配下の敏雄に語って、してみて、やらせて仕事の世界を伝えていく。まさに昭和の世界!図らずも多喜二の蟹工船の世界を重ねる。一見淡々とした語りが続いていく終盤、キャッチャーボートに移る事態となり、パッションの世界へ移る。水葬、遺書を書く、生と死のはざ間だ。

  • ち〜 さん

    遠洋漁業の船の機関士、源蔵は一度漁に出ると数ヶ月は戻らない生活だ。南氷洋の捕鯨船に乗る直前、息子との諍いで気まずい出航となる。頼まれて船に乗せた無気力な青年敏夫も気がかりだ。船上の生活や仕事風景は興味深く、甲板での鯨の解体や事故死した船員の弔いなど読み応えのあるエピソードも満載。漁の終盤での最大の時化。船のトラブルにより零下10度の極寒の中、母船の救助も望めない。氷に閉ざされた船内で22名の船員は身を寄せ合い運命を共にする。極限状態の中での決意と「だから俺、生きたいんです」の力強い敏夫の声に希望が灯る。

  • ゆみねこ さん

    今まで知らなかった船乗りのお話。遠洋漁業、捕鯨船と男の世界を読ませてもらった。一度乗り組んだら途中で引き返せない、亡くなってっも遺体は水葬にするなど、未知の世界を垣間見ることが出来た。今時の青年、敏雄が成長していくのがよかったが、肝心の主人公関本源蔵と息子の絆の話は少し中途半端な感が。楡さんの今までの作品とは違った世界で面白かった。

  • Syo さん

    超高速モードで う〜む

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人物・団体紹介

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楡周平

1957年生まれ。米国系企業に勤務中の96年、三〇万部を超えるベストセラーになった『Cの福音』で衝撃のデビューを飾る。翌年から作家業に専念、日本の地方創生の在り方を描き、政財界に多大な影響を及ぼした『プラチナタウン』をはじめ、経済小説、法廷ミステリーなど、綿密な取材に基づく作品で読者を魅了し続ける(

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