鴎外近代小説集 第2巻 普請中、鶏ほか

森鴎外

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000927321
ISBN 10 : 4000927329
フォーマット
出版社
発行年月
2012年12月
日本
追加情報
:
466p;20

内容詳細

高位の軍人にして希代の文化人鴎外。大逆事件ののち暗転する「普請中」の日本を、彼はどのように捉え描いたのか。質実な軍人像を描いた「鶏」、近代化に葛藤する心奥を照らす「普請中」、大逆事件後の言論弾圧強化への批判と芸術・学問の擁護を説く「沈黙の塔」など、多彩な主題と方法による二十一篇。

目次 : 杯/ 花子/ 独身/ 桟橋/ あそび/ 普請中/ 木精/ 大発見/ 電車の窓/ 追儺〔ほか〕

(「BOOK」データベースより)

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鴎外の代表作としては、『雁』『青年』や晩...

投稿日:2019/01/14 (月)

鴎外の代表作としては、『雁』『青年』や晩年の史伝を上げる人が多いだろう。私も同じ意見だ。特に晩年の史伝は素晴らしい。では、ほかの作品は? 『舞姫』を上げる人もいるだろう。では、他には? 本書に収録された『普請中』も短いものの忘れてはならない作品だ。同作は、『舞姫』の後日譚とも言うべき作品である。 書名にもなっている「普請中」は、主人公(鴎外の分身)が舞台となったホテルの状態を示す台詞だが、それと同時に、発表当時(1910年)の日本の状況を、海外を知る、目覚めたる人である鴎外がコンパクトに示したものである。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • ウイロウ さん

    『涓滴』『烟塵』という二つの作品集を丸ごと収録。ほぼ全ての作が明治四二、三年初出だが、最後の「そめちがへ」のみずっと早い三〇年に発表されており、雅俗折衷文で花柳界を描いた内容も本巻にあって異色。全体としては「ル・パルナス・アンビユラン」「フアスチエス」「沈黙の塔」など当時の文学状況を鋭く風刺したものが目立つ。しかしそれらにも増して印象深かったのは、幼児二人をめぐる作者の実体験に取材した「金毘羅」である。ニヒリズムに陥った主人公さえも驚嘆させる、瀕死の娘茉莉(作中では百合)の体内に蠢くいのちの力。感動した。

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森鴎外

本名森林太郎。1862(文久2年)に、石見国鹿足郡津和野で生まれる。本来は津和野藩亀井家の14代典医となるはずだが、時代が明治となって、典医だった森家は没落。大学卒業後、陸軍軍医となって、陸軍省派遣留学生として4年間ドイツに留学。帰国後は小説家・評論家・翻訳家として文学活動を盛んに行なう。また陸軍で

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