松本清張への召集令状 文春新書

森史朗

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166606245
ISBN 10 : 4166606247
フォーマット
出版社
発行年月
2008年03月
日本
追加情報
:
18cm,317p

内容詳細

一家7人を支える中年版下職人であった松本清張に、意外な赤紙が届いた。その裏事情とは。後の作品に託した叫びとは…。担当編集者時代の私的メモも交え、戦争が作家に残した深い傷に迫る究極の作家論。

【著者紹介】
森史朗 : 1941年大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。本名、中井勝。1965年文藝春秋新社に入社。「別册文藝春秋」「オール讀物」「文藝春秋」各編集長を歴任。のち取締役編集担当となり、2002年退社。執筆活動に入る。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • さえきかずひこ さん

    文藝春秋で清張番記者(担当編集)のひとりを務めた筆者による回想記。編集者として体験したエピソードの数々から、創作への鬼気迫る清張の生き様が感じられる。読んでいて思わずたびたび息の詰まるような気持ちになったのは、清張の従軍時代の屈辱から身近な元軍人(自分の亡祖父)の骨身を侵した労苦に思いを馳せたから。清張を反権力や反戦の作家として捉えている筆者の近視眼的な理解には疑問を感じなくないが、しかし高度成長期に清張作品が人々にどのように読まれたかを考えるよすがとなる一冊である。

  • wang さん

    担当編集者だった著者が、松本清張の小説が緻密な現実取材の上にどのように虚構を交えて作劇しているのかを分析してみせる。実際に小説を読み、また編集の合間に聞いた著者の思い出話などから推測を組み立てられるのは長年行動をともにした著者ならでは。考古学への傾倒や文壇批判などが現れる小説の話が中心。特に「行者神髄」は著者が清張と一緒に体験したことが小説中に記述されていて、創作と実体験の対応関係がわかり興味深い。

  • おらひらお さん

    2008年初版。ほかの本では清張は軍隊生活を苦にしていなかったと書いてありましたが、本書では作品を通じてみた清張の軍隊観をうまく抽出できています。途中、やや中だるみしますが・・・。

  • か〜ら さん

    徴兵の選択に何者かの作為が働いているのではないか。松本清張が自身の召集に抱いた疑問が『遠い接近』に結実する迄で。元編集者が作家の創作裏話を綴る。社会的訴求力は小説そのものの方にある。寧ろこちらは作家の横顔紹介的な一冊。然し清張と徴用とを結びつけて語る視点は珍しい。興味深く読める内容になっている。

  • midnightbluesky さん

    清張さんが人生の中で唯一、精神的に解放された日々のこと。

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森史朗

1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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