尼人

松田修

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784781620664
ISBN 10 : 4781620663
フォーマット
発行年月
2023年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
304p;19

内容詳細

ダウンタウンをはじめ優れたお笑い芸人を次々と輩出する尼崎市。作者は、そんな尼崎のワケあり風俗街である「かんなみ新地」近くで生まれ育った。家は当然のようにドのつく貧乏。少年時代には2度鑑別所に入り、更生プログラムで行った美術館でピカソに出会い感動。トラックの運転手をやりながら、東京藝術大学に入り大学院まで出て、作品も高い評価を得るようになった。しかし、母親はいまだ息子のことを正真正銘、詐欺師だと思っている。本書は、そんな母親に向けて、また分断と貧富の差が広がる世界に向けて書いた貧民蜂起のためのスラム芸術論である。

目次 : 奴隷の椅子/ 現人神/ プレゼント/ 下/ なくなる/ 謝罪人生/ クズ寄りのカス/ へ/ アマガサキ・コード/ 大人/ お芸初め/ 天才っぽい/ ブレブレなるままに/ ど力ス関東来襲/ 暗い話/ ゲロとともに来たる/ へん/ アニキ/ 何も深刻じゃない

【著者紹介】
松田修 : 1979年生まれ。兵庫県尼崎市出身。2009年、東京藝術大学大学院美術研究科修了。社会に潜む問題や現象、風俗をモチーフに、映像、立体、絵画とジャンルを問わず様々な技法や素材を駆使し、社会に沈潜する多様な問題を浮上させる作品を制作している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネギっ子gen さん

    【ふざけてよかった「アマガ式」!】東京藝大を卒業し、社会に潜む問題や現象等をモチーフに、ジャンルを問わず様々な技法や素材を駆使し、社会に沈潜する多様な問題を浮上させる作品を制作しているアーティストが、血筋や人種などといった縛りを超えた“尼人”という文化的アイデンティティーを示した本。源ちゃんの「飛ぶ教室」で本書を知り、連れ合い大絶賛!<僕らの常識はボンボンの非常識。僕らの日常はボンボンの非日常だ。僕ら尼人は、芸術界における外来種なのだ、だから尼人が作るようなものはほとんどの場合、「共感」が得づらい>と。⇒

  • tosca さん

    「僕は貧困の連鎖を身を持って知っている。金が無いだけでなく情報も無い。生きる選択肢が少ない」という言葉に嘘は無い。オカンもオバアもひいお婆も三代続く貧乏ホステス、オトンは無職のヒモ。自身はトラック運転のバイトをしながら東京藝大に入学して芸術家となった半生を語る。親の所得が殆ど無いので大学の助成金を申請すると色々援助されて大学時代が一番金銭的にラクだったというから凄い。子供時代はオカンの手料理もそんなに無かったようだし、働かないオトンに思う所は色々あったようだが、愛ある数々のエピソードには笑う。さすが関西人

  • しーふぉ さん

    これはめっちゃおもろい。尼人とは尼崎の人という意味。本人の幼少期から東京に出て来て、東京藝大に通い、現代アートとして生きるエッセイ。尼崎という土地のイメージがあまりなく、こんな場所だったのかという驚きがある。奇人変人のオンパレードを意外と上手い分子で何とも魅力的なエッセイに仕上がっている。

  • ナオミ さん

    間違いなく誰にも書けない本。圧倒的な説得力で現代美術は福祉だと言える。構造的な貧困は直視すると気が狂いそうになるけど「何も深刻じゃない」と信じて自分の出自を語る筆致に勇気づけられた。

  • yukiko1113 さん

    めちゃくちゃ好き、めっちゃおもろい。 尼崎のことは詳しく知らないけど似たような環境で育ったと思うので、なんとなく想像がつく。 意味不明・奇天烈・クレイジー、そんな言葉が似合いすぎる、でも、どこか愛嬌のある人がまー多い笑 だけど、何も力のない子どもの頃は、そういう人たちをどこか冷めた目で観察しながら、時々自分を可哀想がったり、誰かを妬んだり呪ったりしながら、どうにか「やり過ごす」しかない。おそらく多かれ少なかれ辛かった。はず。でも今は全てが有難いネタ笑。そんで、アイデンティティー。そんなもんだよなー

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