フラジャイル ちくま学芸文庫

松岡正剛

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480089359
ISBN 10 : 4480089357
フォーマット
出版社
発行年月
2005年09月
日本
追加情報
:
15cm,474p

内容詳細

なぜ、弱さは強さよりも深いのか?なぜ、われわれは脆くはかないものにこそ惹かれるのか?“「弱さ」は「強さ」の欠如ではない。「弱さ」というそれ自体の特徴をもった劇的でピアニッシモな現象なのである。部分でしかなく、引きちぎられた断片でしかないようなのに、ときに全体をおびやかし、総体に抵抗する透明な微細力をもっているのである”という著者が、薄弱・断片・あやうさ・曖昧・境界・異端など、従来かえりみられてこなかったfragileな感覚に様々な側面から光りをあて、「弱さ」のもつ新しい意味を探る。

目次 : 1 ウィーク・ソートで?/ 2 忘れられた感覚/ 3 身体から場所へ/ 4 感性の背景/ 5 異例の伝説/ 6 フラジャイルな反撃

【著者紹介】
松岡正剛 : 1944年、京都生まれ。編集工学研究所所長、ISIS編集学校校長。科学から芸術におよぶ多様なジャンルに取り組み、その研究成果を著作・映像・マルチメディアとして発表している。独自の視点による情報文化論、日本文化論に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 傘緑 さん

    手に触るすら恐ろしい、薄翅蜉蝣のような儚さや脆さや危うさを孕んだ「壊れもの注意(Fragile)!」の千夜千冊の本。「この本は叙述のしかたもいささか変わっている。テレーズ・ラカンの人生と黄昏の科学とトルーマン・カポーティのホモセクシャリティとがつながり、中世の説経節とカオスの物理学とシンデレラの謎とが重なり、オスカー・ベッカーの美意識と長吏浅草弾左衛門の実態とミシェル・フーコーの歴史思想とが、いっしょくたに語られる」人間の庇護欲をかき立て、懐に入り込んでくる、これらの”弱がり”の本たちの”利己的な模倣子”

  • ゆう。 さん

    弱さの深さについて論じられている。弱いからこそ、人間という存在は柔らかく、深く生きていくことができるのだろう。強さを誇るものよりも、弱さのなかで懸命に生きている方が人間味がある。とても内容の濃い本だった。

  • スミス市松 さん

    松岡正剛のラディカル・ウィルとともに、甚だ複雑な古今東西の弱さを駆け抜けていく。それは断片、ヴァルネラビリティ、あわいの空間、欠けた者たち、境界を跨ぐ者たち……。正直読んでいてわからない部分もあるが、それが「弱さ」の記述であり限り、ある種のセダクションとなって私をとらえてはなさない。「弱さ」とは私自身の問題だからだ。著者とのあいだに「弱さ」に関する共有感覚が生まれ、ときほぐされるような快楽を感じた。フラジャイル。弱さゆえに美しく、過敏で、鋭い何か。すぼめた手中でほたほたとはためく、うすばかげろうの危機感。

  • Bartleby さん

    この本は「弱さ」をめぐるいくつもの問いが筆者のすさまじい知識量とともに披瀝されていて、読むたびに異なるフラジャイルなことばの断片が刺さってくる。どの言葉が刺さってきたかで自分が今どんな弱さに感応している・したがっているか分かる。この本で挙げられる問いを自分の中でどれだけ深めていけるかが自分の中に長くあるテーマです。

  • かやは さん

    フラジャイルという「弱さ」について、文化的な話だけではなく生物学的な面からも考察しているのが斬新だった。深い感動や激しい高揚感が身体を揺さぶってくる衝撃のようなものならば、フラジャイルな感覚というのは身体の隙間を静かに満たしてくるものであり、表面を薄く撫でてくるものなんだろうなと思った。

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人物・団体紹介

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松岡正剛

編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。70年代にオブジェマガジン「遊」を創刊。80年代に「編集工学」を提唱し、編集工学研究所を創立。その後、日本文化、芸術、生命科学、システム工学など多方面におよぶ研究を情報文化技術に応用しメディアやイベントを多数プロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲

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