泉鏡花“怪談会”全集

東雅夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784394190042
ISBN 10 : 4394190045
フォーマット
出版社
発行年月
2020年05月
日本
追加情報
:
450p;22

内容詳細

空前の怪談会ブームのいま、よみがえる大いなる原点の書!
アニメや舞台化でも話題を呼ぶ、不朽の文豪・泉鏡花
彼が関わった春陽堂系の三大「怪談会」を、初出時の紙面を復刻することで完全再現

巻頭には、鏡花や怪談会に造詣の深い京極夏彦氏のインタビューも掲載
令和のおばけずき読者、待望かつ必見の一冊!

〜怪談会とは〜
大の「おばけずき」でもあった泉鏡花は、柳田國男、喜多村緑郎、鏑木清方、芥川龍之介、長谷川時雨、水野葉舟、平山蘆江ら、同好の文人墨客名優らと相つどい、夜を徹した「百物語怪談会」に興じることを好んだ。
その怪談会は、春陽堂発刊の「新小説」誌上の特集企画に、あるいは社員のひとり熊田茂八が別社名で刊行した名著『怪談会』に結実している。

目次
【口絵】鏡花『怪談会』序(直筆草稿)/『怪談会』初刊本書影
【インタビュー】京極夏彦、鏡花を語る
【影印】『怪談会』(熊田茂八編、柏舎書楼、明治四十二年十月刊行)
 序 泉鏡花
 二面の筝・雪の透く袖・狸問答 鈴木鼓村
 白い蝶 岡田三郎助
 赤剥の顔・椽の下の信女 岡田八千代
 頭上の響・鬼無菊・闥の響・千ケ寺詣 北村四海
 女の膝・因果・今戸狐 小山内薫
 一寸怪 泉鏡花
 藤守座の怪・船中の幻覚 田島金次郎
 糸繰沼・人魂火 長谷川時雨
 深夜の電鈴 神林周道
 一つ蛍・幽霊の写生 鏑木清方
 お山へ行く 鏑木清方夫人
 巳之頭・沖の姿・北から北 市川團子
 声がした・曇る鏡・天凹老爺 高崎春月
 感応・大叫喚・死体室 岩村透
 九畳敷・車上の幽魂・嗄れ声 鰭崎英朋
 暗夜の白髪 沼田一雅
 雲つく人・執着 沼田一雅夫人
 テレパシー・月夜峠 水野葉舟
 薄どろどろ 尾上梅幸
 怪物屋敷・一つ枕・青銅鬼 柳川春葉
 子供の霊・死神 岡崎雪聲
 海異記・疫鬼 岩永花仙
おばけと鏡花と春陽堂 東雅夫
【影印】「怪談百物語」(「新小説」明治四十四年十二月号掲載)
 己が命の早使 柳田國男
 夜釣の怪 池田輝方
 「ああしんど」 池田蕉園
 □本居士 本田親二
 流灌頂 磯萍水
 弓町の家 すみや主人
 火の玉と割符 宮崎一雨
 怨念 関天園
 浅黄鹿の子 柴田つる
 不生女の乳 富士松 加賀太夫
 怪談の話し方 きよし
 大きな怪物 平井金三
 私を悩ました妖怪 坂東薪左衛門
 枯尾花 関根黙庵
 取り交ぜて 水野葉舟
 怪談六つ 安部村羊
 死んだ女房に生写し 浅草 土井ぎん
 見た話、聞た話 石橋臥波
 白い光と上野の鐘 沼田一雅
 不吉の音と学士会院の鐘 岩村透
 菜の花物語 児玉花外
 鰻 泉鏡花
鏡花会?とその周辺 穴倉玉日
【影印】「怪談会」(「新小説」大正十三年四月号/五月号)
座談会 馬場孤蝶/久保田万太郎/小杉未醒/平山蘆江/畑耕一/澤田撫松/芥川龍之介/泉鏡花/白井喬二/長谷川伸/長田秀雄/斎藤龍太郎/菊池寛
【附録】吉原で怪談会 (「国民新聞」明治四十二年八月二十六日木曜日)
    遠野の奇聞 泉鏡花(「新小説」明治四十三年九月/十一月号)
    父の怪談 岡本綺堂(「新小説」大正十三年六月号)
編者あとがき 東雅夫

著者プロフィール
東 雅夫 (ヒガシマサオ) (編集)
1958年神奈川県生まれ。文芸評論家、アンソロジスト。
「幻想文学」「幽」の編集長を歴任。主な著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)『百物語の怪談史』、編著に『平成怪奇小説傑作集』などがある。

【著者紹介】
東雅夫 : 1958年神奈川県生まれ。文芸評論家、アンソロジスト。「幻想文学」「幽」の編集長を歴任。主な著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • HANA さん

    鏡花中心に明治・大正に行われた怪談会。『怪談会』と「怪談百物語」を影印で復刻したものだが、内容自体はちくま文庫の『百物語怪談会』で読む事が出来る。ただ今回は影印なので、明治期独特の活字で内容を楽しむことが出来るのが特徴。個人的な感覚だけど、あの文字で怪談を語られるとより一層陰々滅々とした空気が場に充満するような気がする。電灯の下で読んでいるのではなく、蝋燭のぼんやりとした明りの下で読んでいるような。付録に座談会も付いているのだが、こちらも芥川や菊池寛、平山蘆江といった名高い文人ばかりでやはり雰囲気十分。

  • 九月猫 さん

    読み応えたっぷり……!当時の書籍と『新小説』掲載の誌面そのままというのも貴重で、読めて嬉しい。が、旧字旧仮名の活版文字は強敵だった!とくに二段組み……。 『怪談会』と『座談会』どちらにも多く見られるのは、訪れた人が実はその時間に亡くなっていたというお話。それと忌み家というのか、曰くあるおうち、もしくはお部屋に“出る”お話。 時おり挟まれる妖怪話はちょこっと遠野物語っぽい。けど鏡花言うところの、都電の走る、街灯のある、街なかのお化け話だなぁとも。 読むのに時間がかかったけど、とても面白かった。

  • sachi さん

    当時の泉鏡花周辺の人間関係が読み取れてそういった話が好きな人には面白いじゃないか。また、明治初期の風俗が透けて見えてそれも面白い。大の大人がよって集まって、大真面目に怪談噺に興じるのはよいね。あと、現代のホラーは理由に恨み辛みが多いが、この時代はわけわからんものや、知り合いが死んででるパターンがおおい。若くして死ぬ人が多い時代特有であろう。

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