コンビニ人間

村田沙耶香

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163906188
ISBN 10 : 4163906185
フォーマット
出版社
発行年月
2016年07月
日本
追加情報
:
151p;19

内容詳細

第155回 芥川賞 受賞!

36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、変わりゆくメンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。

現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。

【著者紹介】
村田沙耶香 : 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部卒業。2003年「授乳」が第46回群像新人文学賞優秀作となりデビュー。09年『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞受賞。13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第26回三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

総合評価

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本編とは関係ないのですが、コンビニの仕組...

投稿日:2021/07/23 (金)

本編とは関係ないのですが、コンビニの仕組みや仕事の進め方がかなりリアルに描かれていて、その点に興味を持ってしまいました。

luna さん | 不明 | 不明

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コンビニで働く、普通でない主人公のお話。...

投稿日:2021/07/12 (月)

コンビニで働く、普通でない主人公のお話。普通に見られるための苦労が書かれてました。とても読みやすく、1日で読めてしまいます。とても読んでよかったと思える面白い本でした。

百合の花束 さん | 不明 | 不明

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コンビニで働く女性の一見偏執的な生活を綴...

投稿日:2021/04/18 (日)

コンビニで働く女性の一見偏執的な生活を綴った物語。彼女の前に、新入りの男性が登場してから、話は常軌を外れファンタジーのような展開を見せるが、コンビニのマニュアル以外の天候や季節などに左右される準備等も彼女の体には染み着いていて、店内にいる時は彼女の才能が発揮される様は社会に適応する基準は一律ではないことを教えてくれる。

Kooさん さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    現時点で発売からまだ40日余りなのに早くも4329登録。近年の芥川賞作の中では驚異的といってもよいハイペースだ。コンビニに対する親近感と読みやすさが読者を魅きつけるのだろうか。意思もアイデンティティもすべて捨て去った中で、コンビニ人間としての枠組みに自らを拘束してゆく。これは、いわば近代的自我へのアンチ・テーゼである。主人公(語り手でもある)をコンビニ人間として異化することで、「普通の」人たちの生活や感覚を相対化する試みであるように思われる。「こちら側」と「あちら側」は実は等価であることが看破されたのだ。

  • 馨 さん

    読みやすく、あっという間に読了できました。主人公は元々どっかおかしいけれど、ここまでもコンビニ店員(コンビニ人間)として生きていける点はプロ意識が高くて羨ましい。眠ることも体調を整えることも時給のひとつであるという言葉はすごくはっとさせられたし、自分の仕事スタイルを見直すきっかけとなりました。周囲の人の影響を受け、喋り方や態度が似ることや、似せることで安心できることは共感してしまいました。

  • starbro さん

    少し出遅れましたが、ようやく読めました。以前から気になっていた村田沙耶香、初読です。先入観なしに読んだので、コンビニを巡る人々のほのぼのとした話かなと最初思いましたが、結構奥の深い、コンビニアルバイト依存症の話でした。途中の展開は想定外でしたが、ラストにもう少しサプライズがあったら、もっと良かったんじゃないでしょうか?普通って簡単に言いますが、本当は普通は存在しない物かも知れません。本作は著者の得意分野(又吉の「火花」に近い)で半分私小説の様な気がするので、受賞第1作でどんな物語を紡ぎだすのか楽しみです!

  • 抹茶モナカ さん

    僕の中で村田沙耶香さんは純文学作家としてカテゴライズされていなかったのだけど、『普通』とは何かについての純文学作品でした。哄笑を誘う箇所、考えさせる箇所もあり、思わず唸ってしまうような完成度の高さ。僕もコンビニでバイトした事あるけれど、現代のコンビニ店員って大変なんだな、とも、コンビニでの労働の描写で感じた。

  • zero1 さん

    普通とは何か?多くの人がこの単語を口にするが、説明できる人はほとんどいない。「普通」や「みんな」、「常識」という言葉に依存してしまっている。なのに、コンビニに依存する主人公の女性のことは「変だ」と排除したがる。人というのは何と矛盾した存在なのだろう。子を増やさなければならないのか?人類は70億を超えているのに?この疑問にも多くの人は答えられない。子孫を残さないのは非生産的だから?芥川賞作品のため、本書の感想は特に多い。私は変わったことを書きたかった。主人公の「変わった」行動を私は笑えない。あなたはどう?

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