スプートニクの恋人

村上春樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062096577
ISBN 10 : 4062096579
フォーマット
出版社
発行年月
1999年04月
日本
追加情報
:
20cm,309p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    ミュウが僕に言う「それはきっと、あなたが誰かになにかを期待したりしないからなのね」。ここでもやはり村上文学に通底する一種のニヒリズムが根底にあるだろう。しかし、それでいながら寂寥と孤独とが物語の全編を覆っているのである。僕も、すみれも、ミュウも等しく孤独だ。暗闇の中、地球の周りを回り続けるスプートニクの末裔たちは、まさにその孤独の喩に他ならない。なお、物語のエンディングは予想しにくかったのだが、なかなかに気の利いた閉じ方であったし、その余韻は深い。孤独を噛み締める物語。

  • どんぐり さん

    同じ世界で同じ月を見ているのに、ここにはすみれがいない。あれ、これって青豆の1Q84につながる世界だ。ただ違うのは、主人公のぼくとすみれのふたつの衛星が一瞬交わることはあっても絶対の孤独の中でそれぞれの軌道を描いてまわっているということ。すみれが残した物語内物語には、一晩観覧車の中に閉じこめられて、双眼鏡で自分の部屋の中にいるもう一人の自己の姿を見るオースターの『幽霊』のような話も出てくる。ギリシャの小さな島で謎のように消えたすみれを発見してほしかったんだけど、不完全燃焼で物語は終わる。

  • キジネコ さん

    初めて宇宙空間を飛んだ生命として、そのライカ犬が記録されました。役割を終え星を周回する金属片となったスプートニクの中で彼は、二度と踏むことのない遠い大地を眺めながら命を終えます。象徴的に手向けられた冒頭の一文、作家は「そういう物語を始める」と読者に語り掛けます。「恋愛」という双方向の記号で連繫する三人の登場人物が其々の「ここと似た別の世界」を垣間見ます。愛欲の虜囚となる片割れ、木の上から忽然と姿を消してしまった子猫、人参と綽名される無言の小学生の心の影、愛犬の喪失、そして愛を追って消えた22歳のすみれ…

  • 佐久間なす さん

    考えるじゃない、感じるんだという言葉がよく似合う、不思議で少し変わった恋愛小説でした。 はっとする言葉や場面がたくさんあったんですけど、特にそう感じたのは、人が自分について表現する言葉は、本当に自分を表現しているとは限らないと主人公が語っているところですね。あー確かにと強く思いました。 この小説を読んで、村上春樹って面白いなあと思ったので、また違う作品を読みたいです。

  • ソーダポップ さん

    久しぶりに村上春樹さんの著書を読んだ。相変わらず難解な解釈を求められました。私の解釈では、「喪失」がテーマのように感じます。この一冊に溢れる「喪失」。冒頭にも少し描かれている、ソビエトの回収されなかった、人工衛星スプートニクのような孤立的で喪失感を味わう著書でした。

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人物・団体紹介

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村上春樹

1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。 1979年、『風の歌を聴け』でデビューを飾り、群像新人文学賞受賞。

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