一夜の客 文春文庫

杉本苑子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167224271
ISBN 10 : 4167224275
フォーマット
出版社
発行年月
2001年12月
日本
追加情報
:
16cm,213p

内容詳細

東大寺近くの村を通りがかった若者が語る渡唐の意志。無垢な情熱は重税の世に生きる村人の心に灯をともす(一夜の客)。あやまって妹を歩けなくした美貌の兄に、美しく成長した妹が寄せる思慕(花児とその兄)。天平から平安、みほとけと律令制の時代を生きた人々の哀歓を、いきいきと、ときにユーモラスに描きだす短篇集。全七篇。

【著者紹介】
杉本苑子 : 大正14(1925)年、東京に生れる。文化学院卒。昭和38年「孤愁の岸」で第48回直木賞受賞。53年「滝沢馬琴」で吉川英治文学賞、61年「穢土荘厳」で女流文学賞を受賞。平成7年度文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 高橋 橘苑 さん

    天平や平安とやや時代は古いが、いつもの杉本苑子調の短編7作。「小さな恋の物語」を除いて、悲劇的な作品が多いのも、変わらない基本姿勢といったところか。活劇風の師である吉川英治作品と、随分趣が違うのは何故なんだろうかと、改めて考えてみた。何かのエッセイで、「明けない夜はない」との師の言葉に、心の中で「でも、又夜はやって来る」と思っていたと、あったのを思い出す。歴史の中に埋もれた人々の嘆きや哀しみ、華やかさと無縁に終わった叶わぬ夢の数々の亡霊。じっと目を閉じ、人々の夜の一片の供養にと、捧げられているのだろうか。

  • スローリーダー さん

    奈良か平安時代辺りが舞台で、官職等に聞き慣れないものがあったが、生活の営みは現代と変わらない。人々が抱く感情も今と同じに設定してあるので、現代劇に置き換えて読むことも可能だ。ただ、圧倒的に違うのは生きることの激しさと厳しさだ。道端で行き倒れている女の話とか、災難に遭って生還した男が嫌疑をかけられて行き場を失うとか。今は呑気な時代だと思わずにはいられない。

  • Melody_Nelson さん

    著者の作品は大好きなのだけど、この短編集は佳作。奈良〜平安時代に浸りたくてチョイスしたものの、市井の人々の悲しげな話ばかりだった。それでも、意外な展開に進む話などがあり、面白さでは及第点(偉そうだが)。

  • むん さん

    奈良時代とか平安時代の哀しい話。でもただ哀しいだけではなく、今の人よりも気持ちに正直というか、自由であると感じた。倫理とか道徳とか、他人からの評価に縛られている自意識過剰な今の人より、自分の気持ちに正直で自由である昔の人の生き方がちょっと羨ましい。優婆塞や行基について興味が湧いた。

  • 半べえ (やればできる子) さん

    ★★★

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