木田元

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本

哲学散歩

木田元

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基本情報

ジャンル
：
文芸
ISBN/カタログNo
：
ISBN 13 : 9784163901510
ISBN 10 : 4163901515
フォーマット
：
本
出版社
：
文藝春秋
発行年月
：
2014年10月
発売国
：
日本
追加情報
:
２１７ｐ；20

内容詳細

偉大な先達の道をたどる悠久の旅。古代ギリシャ哲学から２０世紀現代思想まで、ハイデガー研究の第一人者であり、日本の哲学界に多大な功績を遺した著者が、代表的な哲学者の思想とエピソードを、自身の思索体験をふまえつつ名文で綴った、木田哲学の到達点。

目次 : エジプトを旅するプラトン/ エンペドクレスのサンダル/ ソクラテスの皮肉/ 忘恩の徒？アリストテレス/ 書物の運命これもまた？/ 哲学史のなかのアレクサンドロス大王/ アウグスティヌスをめぐる謎/ プラトニズムとユダヤ思想/ 『薔薇の名前』遺聞/ 火焙りにされた最後の哲学者ジョルダノ・ブルーノ〔ほか〕

【著者紹介】
木田元 : １９２８年生まれ。東北大学文学部卒業。同大学院特別研究生前期・後期課程修了。中央大学文学部教授を経て、同大学名誉教授。２０１４年８月逝去（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

（「BOOK」データベースより）

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読書メーターレビュー

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  • ゲオルギオ・ハーン さん

    読了日：2022/12/24

    哲学の歴史をエッセイ風のやわらかい調子で書いた一冊。時系列順、各時代の代表的な哲人に注目しているので小ネタのような話もある。木田先生の考え方として、哲学は積み重ねという捉え方をしているのでいきなり大好きなハイデッガーに飛びつかずアリストテレスから地道に思想の展開を書いていく。ライトな哲学の教科書という面もあるかもしれない。ショーペンハウアーは母親も本を書いており(小説家でけっこう売れっ子だったみたい)、生前、「お前の本は売れない」「母さんこそ十年もすれば忘れられる」というやり取りをしておりなんだかスゴい。

  • 風に吹かれて さん

    読了日：2019/10/08

    『大航海』、『文学界』に2008年９月から2013年11月の間に掲載した哲学エッセイ集。あまり哲学になじみのない人と哲学のあいだを繋ぐ役をやろうということで書かれたものということで、あまり難しい議論よりもどちらかといえば哲学者たちを同じ人間としての温もりを感じてもらおうとしている本。長年の研究に基づいた著者晩年の柔らかい文章で書かれている。『マッハを想う』と題するエッセイで「現象学」の由来を説明する文章が特に興味を惹かれた。19世紀末、力学中心の物理学を否定し現象学的物理学を提唱したマッハ。➡

  • うえ さん

    読了日：2023/04/04

    木田元先生の最後のエッセイ集。話題はハイデガーだけでなく、プラトン、アレクサンドロス、アウグスティヌス、サルトル、ヤスパース、ニーチェに、心理学や『薔薇の名前』など多岐に渡る。ソクラテスは無限否定が狙いとする第三回より「ソクラテスはそな内面においても無知だったのではないか、彼の無知の告白は言葉どおりに受けとるべきではなないのか、と思われてくる。だが、そうなると皮肉もなにもないことになる。ヘーゲルは『哲学史講義』などで、ほぼそう見ている。だが、無知な人間に、いったいどうして他人の知識の吟味ができるのか。」

  • Haruka Fukuhara さん

    読了日：2017/02/18

    遺作になるのだろうか。最後の最後まで哲学する心を失っていなかった生き様に心を打たれる。前書きの書かれた２月後にこの世を去った著者を追うようにしてその２月後に世に問われた味わい深い一冊。

  • 翠埜もぐら さん

    読了日：2018/02/02

    ソクラテスからハイデガーに至る哲学者列伝。あまりなじみのない哲学と言うジャンルの話ですが、思想そのものより人物評伝なので気軽に読めます。「薔薇の名前」のなかでアリストテレスが神格化されているのに驚きましたが、「聖書解釈にギリシャ哲学が視点として用いられた」だそうでやっと納得。そういえば近年までイギリスの大学の学科で最も権威があったのはギリシャ古典で、実学である医学や法律は格下だったということをどこぞで読んだことがありました。キリスト教と哲学がセットだったとは。ヨーロッパ史の見方が変わりそうです。

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