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ISBN 10 : 4422115383
Content Description
患者が自己について物語る物語は、患者固有のもの、患者にとって主観的なものであると同時に、それを聞き取る精神科医固有のもの、精神科医にとっても主観的なものであるという意味で、いわば「二重の」一人称性、「二重の」主観性をおびている。精神医学的な診察においても、量子力学とよく似た「観測問題」を論じることができる、といってもよい。ストーリーからプロットが浮かびあがるdual personalityの場面で…そのプロットが生む未来へ開かれた推進力、ストーリーの内的な生命力。
目次 : 序論に代えて―西田哲学と私の臨床哲学/ 1章 自他の「逆対応」/ 2章 物語としての生活史/ 3章 私と汝の病理/ 4章 生命・身体・自己―統合失調症の病理と西田哲学/ 5章 中動態的自己の病理/ 6章 自己の「実像」と「虚像」/ 7章 自分が自分であるということ/ 8章 あいだと生死の問題
【著者紹介】
木村敏 : 1931年(昭和6年)生まれ。1955年京都大学医学部卒業。1961‐1963年ミュンヘン大学精神科に留学。1969‐1970年ハイデルベルク大学精神科客員講師。1974‐1986年名古屋市立大学医学部教授。1986‐1994年京都大学医学部教授。1992‐2001年日本精神病理学会理事長。1995‐2001年龍谷大学国際文化学部教授。2004‐2005年立命館大学文学部哲学科客員教授。現在、京都大学名誉教授。京都博愛会病院顧問。河合文化教育研究所主任研究員・所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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