オシムの言葉 文春文庫

木村元彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167900205
ISBN 10 : 4167900203
フォーマット
出版社
発行年月
2014年01月
日本
追加情報
:
357p;16

内容詳細

言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある―。スポーツの枠を超えて、各界の日本人に多大な教訓を与えたイビツァ・オシムの箴言。彼の言葉は、なぜこれほどまでに人の心を揺さぶるのか?祖国の崩壊から、日本代表監督就任、大病、奇跡の復活まで、激動の半生を綿密な取材でたどった、傑作ノンフィクション。

目次 : 第1章 奇妙な挨拶/ 第2章 イタリアW杯での輝き/ 第3章 分断された祖国/ 第4章 サラエボ包囲戦/ 第5章 脱出、そして再会/ 第6章 イビツァを巡る旅/ 第7章 語録の助産夫/ 第8章 リスクを冒して攻める/ 第9章 「毎日、選手から学んでいる」/ 第10章 それでも日本サッカーのために/ 第11章 再戦

【著者紹介】
木村元彦 : 1962年、愛知県生まれ。中央大学卒業。スポーツから民族問題まで、幅広い分野で執筆活動を展開する。『オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える』は、ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞作品、文科省読書感想文コンクール課題図書(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Die-Go さん

    図書館本。旧ユーゴサッカー界における名将、イビツァ・オシムの波乱に満ちた足跡を追う。著者による「ユーゴスラビアサッカー三部作」の完結編。オシムと言えば、弱小チームだったジェフ市原を一躍強豪チームへと育て上げ、日本代表の監督も務めた名将である。 また、彼の含蓄に富んだ発言は聞くものを唸らせるものが多くあった。前二作から繋がる旧ユーゴにおける悲劇は彼にも例外なく降りかかっていて、読んでいて辛くなることもしばしば。でも、読んで良かった。★★★★☆

  • zirou1984 さん

    これはタイトルから想起されるようなサッカー本としてではなく、エミール・クストリッツァが映画『アンダーグラウンド』で描いたユーゴ内戦の悲劇を生きたひとりの人物の、傑作ノンフィクション文学として読まれるべきだ。サッカー強豪国でありながら、民族の分裂と反発によって代表チームが引き裂かれ、最後の代表監督として選手やメディアに接し続けた苦悩と痛み。誰よりも民主主義的であり、サッカーと人生がこれほどまでに重なった監督はいないと言われた者の言葉は、だからこそこんなにも届いてくる。ユーモアと愛情が驚くほどに響いてくる。

  • T2y@ さん

    ウイットに富んだ発言。 洗練され、研ぎ澄まされたその言葉は、ユーゴスラビアの悲劇による、壮絶な体験から産まれたものである事が痛いほどに読み取れた。 本書で追加された最終章、セルビアサッカー協会の分裂をまとめ上げた、孤軍奮闘ぶりは、老将衰えずと言ったところ。 それにしても、各選手のモチベーションコントロールは、学ぶべきところが本当に多い。人間観察力と叡智に裏付けされた言葉のセンス、そして何よりも父性溢れる愛情が、選手達のリスペクトを生む。

  • S.T. さん

    この1年、多種多様な伝記に目を通したが本著は別格。もはや歴史小説の域に達する。彼は名将ではなく偉人だ。祖国の崩壊・内戦、大病と、幾多の困難を乗り越え、考えて走り続けた人生が描かれている。戦争などの艱難辛苦が礎になっているのでは?と問われ「そういうものから学べたとするならば、それが必要なものになってしまう。」と彼は否定する。それでも思う。オシムの言葉には、経験から得た知性が詰まっている。だからこそ厳しく優しい。最後に、他者と一定の距離を置くオシムの内面を、これほど深く掘り起こした著者に敬意と感謝を表したい。

  • ぼぶたろう さん

    数年前に丸山ゴンザレスさんにサインしていただいた際、おすすめの本として教えていただいたのでした。すごく面白かったです。旧ユーゴの情勢はもちろんですか、選手へのコーチング&マネジメントの記述もすごく良かった。オシムさんが日本で辣腕を奮っていた時期にこの凄さを理解していなかったことが悔やまれます。

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人物・団体紹介

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木村元彦

1962年生まれ。ノンフィクションライター。著書に旧ユーゴスラビアのサッカーをテーマにした『オシムの言葉』(2005年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞)、などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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