白昼艶夢 ふしぎ文学館

朝山蜻一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784882931003
ISBN 10 : 4882931001
フォーマット
出版社
発行年月
1995年05月
日本
追加情報
:
19cm,251p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • 不在証明 さん

    最近全く関係のない作品で「ヒロインは人型でなくてもヒロインたり得る」という感想を書いたのですが、うまく機能していない例もあるみたいです。『虫のように殺す』のG(黒光りするアイツ)を女だと思い込む姿には、戦慄が走り只気味悪いだけで、それはない、それはない、と激しく首を振りたくなります。『ひつじや物語』では羊が娼婦として登場、メェーと色っぽい声で鳴き(読み手には違いが判らない)、四足を仰向けにベッドの上に投げ出します。まごうことなきただの羊です。どこに興奮すれば良いのかわかりません。

  • を さん

    やはり狂気とピュアは表裏一体だよなと。真摯に突き抜けたフェチズム16篇。一切共感は出来なかったけど上品なエンターテインメント性とミステリ要素のバランスがほどよくて、最後まで厭きることなく愉しめた。

  • すけきよ さん

    SMとフェティズムを描いた作品が多く、むしろ、それ以外の作品はつまらない。一方的な加虐や被虐ではなく、両者がそれによって快楽を感じているのは、SM小説としてはいいと思う。でも、(基本的に)男のサディズムに対して、それを無条件で受け入れ、そこに愛を感じてしまう女性像、という視線は一方的で、フェミニズム小説も苦手だけど、こちらも居心地悪い。それでも、変な話し好きにはオススメ。個人的お気に入りは「白昼艶夢」「ひつじや物語」「人形はなぜつくられる」「虫のように殺す」「掌にのる女」「僕はちんころ」

  • みい⇔みさまる@この世の悪であれ さん

    ◎…フェティシズムあふれる作品集。ただし、それを扱ってはいるもののダイレクトな性的表現はサラッとしかないです。一部の作品にいわゆる「グロ」がありますので苦手な方は要注意。個人的にはとある生物の女性化したものの作品が面白かったです。

  • c さん

    ラジオで西村賢太が薦めていたので読んでみた。収録作品の発表年代は主に50年代前半で、戦直後の混乱を抜け出しつつあった頃。同時に、戦中の抑圧からの解放が生み出したカストリ雑誌的なエログロ趣味の終焉期である。56年には「家畜人ヤプー」の連載が始まる。「ヤプー」はSMである以上に荒唐無稽なSFであり、60年代の所謂「ナンセンス」を予見した作品になり得たが、この短編集の作品の多くは未だ50年代の境界に留まっている。高木彬光・山田風太郎辺りのアプレゲール的な心性とも無縁なのは、終戦時既に30後半だったからだろう。

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