花ならば赤く 集英社文庫

有吉佐和子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087452082
ISBN 10 : 4087452085
フォーマット
出版社
発行年月
2014年07月
日本
追加情報
:
409p;16

内容詳細

短大卒業後、口紅の会社に就職した晴子。雑務の合間に色味やネーミングについて意見を求められたり、専務の山野に誘われふぐを食べたり、毎日が初めてのことばかりだ。晴子のアイデアがきっかけで新製品の開発が決まり、職場は盛り上がる。晴子は山野に大人の魅力を感じつつ、宣伝担当でエネルギッシュな住谷にも惹かれていき…。有吉佐和子が30歳の時に発表した、単行本未収録の恋愛小説。

【著者紹介】
有吉佐和子 : 1931年和歌山県生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。東京女子短期大学英文科卒業。56年『地唄』で文壇デビュー。綿密な取材に基づく意欲作を、圧巻の筆力で次々に発表し、舞台・映画・ドラマ化された作品も多い。執筆の合間を縫って、アメリカ・ヨーロッパ・中国など海外へも積極的に取材に出かけた。1984年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • びす男 さん

    「赤い色というのは、不思議な色だと思う。ずっと見詰めていると、色が黒ずんでくるのだ」。口紅を開発する小会社を舞台に、ひとりの若い女が「赤く」花を開こうとする。大人の男についていき、黒い一面を潜り抜けながら、赤く生きるにはどうするべきかを体験的に学んでいく。人と人との邂逅が面白い。赤という色と主人公を重ね合わせているところもいい。

  • M さん

    今から50年前に雑誌連載された小説(とは思えない溌剌さ)。昭和真っ只中。若い娘が就職して、彼女なりにひたむきに仕事に恋愛に勤しんでゆく様が瑞々しい。恋人(妻子あり)が面食らうくらい付き合い方が軽やかでしたたかなのが痛快。だって保守的でずる賢い不倫男に対してうら若き丸腰の生娘だもん、思うまま振る舞う姿の小気味良さよ。蠱惑的な彼女に男がまんまと振り回される可笑しみ。当然ながらケータイなぞないので、デートの誘いも古風だったりします。なにかと古めかしい言い回しも風流ながら、古臭さを感じさせない、前衛的な小説。

  • むぎじる さん

    いとこの友達から誘われ、晴子は、口紅の製造販売会社「大日本虹彩化粧品」で働くことになった。ベンチャー企業のような小さな会社はできたてのほやほやで、社員全員が手探りで動き出そうとしているところに、大学出たてのお嬢さんである晴子が入社するという設定がとても以外。晴子は年上の大人に憧れ、社内の上司たちと関係を持ちつつも、相手をさらりとかわしてつきあっている。男連中のほうがそんな晴子に翻弄されている感じ。おきゃんな晴子は果実になる前の花。どんな色にも染まることができる、きっと鮮やかに美しく咲き誇っていくんだろう。

  • Walhalla さん

    タイトルに惹かれました。少し古めの時代設定なのかなと思いながら読んでいましたが、今から60年も前に発表されていた作品だと知ってビックリです。短大を卒業して化粧品会社に就職した主人公の晴子さんが、仕事を通じて大人の女性としての経験を積み重ねていきますが、ちょっと大胆な行動にこちらがハラハラしてしまいますね。さて、作品中では「赤」色について触れられる場面がいくつかありましたが、とても綺麗な表紙にも多くの種類の「赤」色が使われています。まるで、晴子さんの振る舞い方の変化を色で表現しているようで興味深いですね。

  • いくら さん

    当時雑誌明星に掲載されて50年以上を経て始めて出版となった作品。昭和真っ只中の男女関係が今とはまったく違う凹凸感があって、面白いと思った。女性も自由を手にしはじめた頃で、なんだか全体的に元気だし、失敗を怖れることもあんまりなかった時代なのかなと思う。

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人物・団体紹介

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有吉佐和子

1931(昭和6)年、和歌山市生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。56年「地唄」が芥川賞候補となり、以後、『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』等、ドラマ化されたり社会現象となるような小説を多く執筆。84年、逝去

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