紀ノ川 新潮文庫 改版

有吉佐和子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101132013
ISBN 10 : 4101132011
フォーマット
出版社
発行年月
2006年04月
日本
追加情報
:
16cm,357p

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なんとも紀州弁の台詞が雅だ。  明治大...

投稿日:2021/04/17 (土)

なんとも紀州弁の台詞が雅だ。  明治大正昭和と女三代の話なのだけど、なぜか母の文緒の少女時代と女学校時代がもっとも生き生きと描かれている。作者の思い入れが凝縮されていると思う。なんとなく大正時代と昭和初期の自由な空気が伝わってくる。  祖母花はもう、日本女性としては化石であるが、明治を生きた女の覚悟と忍耐がにじみ出ている。ちょっと、橋田先生の『百年の物語』と構成と手法が似ている。橋田先生、ぱくりました?

boggie999 さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    有吉佐和子は初読。まずは代表作とおぼしき本書から。紀ノ川を表象のシンボルとして明治から昭和にいたる時の流れと、真谷一族の流れを描き出した、なかなかに流麗な小説。三代にわたる女性たちを巡る表現は、ふと谷崎の『細雪』を想起させる。小説全体の主人公は初代の花だが、他の二人もなかなかに魅力的だ。好悪は分かれるだろうが私の好みでは、2代目の文緒に魅かれる。花は、旧時代の「家」に拘泥するのだが、真谷家を継承するのは、まぎれもなく女たちである。それに比べると、当主の政策はともかく男たちの影は遥かに薄いのである。

  • 小梅 さん

    有吉佐和子は美しい女性を書かせたら抜群だ 三代の女性達を其々が魅力的である 読了日が不明になっていた為に登録し直しました。

  • NAO さん

    九度山の地主の家に生まれた花を中心に、旧家の繁栄から戦後の没落まで、女系3代を描いた作品。家は、いざというとき自分の拠り所となる場所、そこに帰属するものにとっての安らぎの場所であり、最後の砦である。そして、それを守っているのは実は男ではなく女なのだと作者はいう。夫の出世のために身上を潰しながらもたくましく家を守り、戦後の家の崩壊とともに消えていった花は、没落地主階級の最後の美しい「花」だった。

  • たか さん

    祖母・母・娘の女三代小説と言えば、桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』などがあるが、本書が一番硬質で、しっかりと語られている。 悠々と流れる紀ノ川のように逞しく生きる三人の女性たち。明治、大正、昭和と移り変わる時代に飲まれることなく激動の日々を生き抜いてゆく。 紀ノ川の流れが象徴的なイメージとなり、同じ血の通う三人の女の同質な部分もまた色濃く描かれてる。この対照が本作の大きな魅力ではないか。 最後は、ふと紀ノ川に会いに行きたくなる、そんな話だった。B評価

  • Shoji さん

    明治、大正、昭和とそれぞれの時代の女を中心とした「家制度」のお話。和歌山の紀ノ川と言えば、上流は奈良の吉野川。奈良の吉野から舟に乗って紀州の名士に嫁ぐ所からお話はスタートします。「家」や「格式」を守ることに固執する親世代、奔放に新時代を生きていこうとする子世代のそれぞれの矜持が時代背景とともに描かれています。のめり込むように読みました。面白かったです。

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人物・団体紹介

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有吉佐和子

1931(昭和6)年、和歌山市生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。56年「地唄」が芥川賞候補となり、以後、『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』等、ドラマ化されたり社会現象となるような小説を多く執筆。84年、逝去

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