美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道 文春文庫

春日太一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167917104
ISBN 10 : 4167917106
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
追加情報
:
335p;16

内容詳細

医者志望だった高校生が、徐々に女優という仕事にとり憑かれてゆく―清純な娘役から悪女、鬼女、極道の妻まで、多彩なフィルモグラフィーを持つ岩下志麻。結婚、出産、独立と時代の不文律を次々と打ち破りながら全身全霊で演じてきた、女優人生のすべてを語った濃密な一代記。文庫版の付録として特別インタビューも収録!

目次 : 第1章 誕生―女優デビューと木下恵介、小林正樹 『バス通り裏』『笛吹川』『切腹』ほか/ 第2章 開眼―小津安二郎と川端康成と文芸映画 『秋刀魚の味』『古都』『雪国』ほか/ 第3章 邂逅―篠田正浩との出会い 『乾いた湖』『夕陽に赤い俺の顔』『暗殺』ほか/ 第4章 覚醒―野村芳太郎と松本清張 『五辨の椿』『鬼畜』『疑惑』ほか/ 第5章 独立―表現社の設立 『心中天網島』『無頼漢』『沈黙』ほか/ 第6章 円熟―女優、妻そして母 『はなれ瞽女おりん』『悪霊島』『鑓の権三』ほか/ 第7章 凄味―五社英雄との三〇年 『獣の剣』『鬼龍院花子の生涯』『極道の妻たち』ほか/ 第8章 大河―母と子の相克 『草燃える』『独眼竜政宗』『葵 徳川三代』/ 第9章 多彩―岡本喜八、今井正、増村保造 『赤毛』『婉という女』『この子の七つのお祝いに』『魔の刻』ほか/ 第10章 狂気―岩下志麻の演技論/ 岩下志麻×春日太一 文庫版特別インタビュー「新しい挑戦がなければ!」

【著者紹介】
春日太一 : 1977(昭和52)年東京生まれ。時代劇・映画史研究家。日本大学大学院博士後期課程修了。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 厩戸皇子そっくりおじさん・寺 さん

    面白かった。岩下志麻ってものすごい。演じた役のバリエーションの豊富な事。個性派と呼ばれる俳優さんでもこれほどバラエティには富んではいるまい。卑弥呼に極妻、瞽女に清純派まで多様に働いている。これは映画監督と結婚したせいもあろうが、圧巻であった。それにまた若い頃の岩下志麻のかわいい事。役でおかっぱ頭にした写真が一枚掲載されているが、ものすごくかわいい。私が物心ついた頃の岩下志麻は、もう恐ろしいおばさんだったので、この多彩さを知らなかった。春日太一にはこれからも男優ばかりでなく、女優のこういう本を出して欲しい。

  • ヒデキ さん

    女優「岩下志麻」さんの映画人生を春日太一さんとの 対談で語ってくれています 岩下さんの役の作り方って憑依型になるタイプなんですね。 私たちの時代って岩下さんの存在が大きくて 彼女の役の変化を感じにくくなっていたのに気がつきました。

  • Isamash さん

    1977年生まれの映画史研究家春日太一2018年出版著書。岩下志麻に一年以上のインタビューを敢行しまとめられた。最後の大女優?岩下の凄さを感じさせられた。同時代に生きて無いが春日氏の映画研究の深さと聞き手としての能力の高さにも感銘。彼女の主演映画は、鬼畜、離れ瞽女おりん、鬼龍院花子の生涯、及び極道の妻たち、しか見ていない。それでもその圧倒的な存在感には昔、圧倒された。役柄も幅広く凄い大女優とも思っていた。事前研究も深く行い日常からその役になりきるという、演技の秘密が語られていた。共演者の彼女の評価も興味大

  • 栗羊羹 さん

    随分、長いこと積読しておりました。今年の大河ドラマ繋がり…という訳ではないけど、引っ張り出して読んでました。『草燃える』の北条政子・『独眼竜政宗』…良かったな〜『鬼龍院花子の生涯』『極道の妻たち』…最高でした。女優という仕事に取り憑かれていき、全身全霊で演じていく…このような女優さん、これからも現れてくれるのだろうか。

  • アンパッサン さん

    読みだしたらとまらなくなった。小津からはじまり、篠田、五社をとおって、つみあがっていく岩下志麻のキャリア。三船、仲代、若山、勝、緒方、桃井、小川…。数々の名優たちとわたりあう。キャリアっていうかもはや歴史。いったい誰がこの人に及ぶだろうか。インタビュー、穏やかに進んでいくのだが、たまに差し込まれる春日さんの明確な問いにハッとさせられる。個人的には「はなれ瞽女おりん」が一番好きで、クライマックスのアレが…だったとは。かっこいい岩下志麻がみたいので、これから『疑惑』、観ます。

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春日太一

1977年、東京都生まれ。時代劇・映画史研究家。日本大学大学院博士後期課程修了(芸術学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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