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ナヌ-クの贈りもの

Michio Hoshino

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784097270607
ISBN 10 : 4097270605
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1996
Japan

Content Description

二十一世紀を迎えようとしている今、自然・野生動物と人間との関係は、さまざまな問題を抱えています。ナヌークのことばは、地球に生きるすべての人間へのメッセージなのです。 「ナヌーク」とはエスキモー(イヌイット)たちのことばで「氷海の王者・シロクマ」のこと。かつて氷の世界で共に生きるエスキモーとナヌークの間には、大切なことばがありました。それは不思議なことばで、狩るものと狩られるものを優しく結びつけ、生と死の境さえなくしてしまうものでした。あらゆる生命は、そのことばでつながっていると彼らは信じていました。そしてその世界は、安らぎに満ちていたのです。 オーロラに誘われて歩いているうちに、いつのまにか夢の世界にはいってしまった少年は、ナヌークと出会います。少年はナヌークに、真の狩人になるために必要な、自然界のおきてについて教えられます。 アラスカ在住、極北の自然と人間を撮り続けている写真家・星野道夫のシロクマ(ホッキョクグマ)の写真(29点)とエスキモーの神話をモチーフにした物語で構成した写真絵本。見渡す限り続く氷の世界に生きるナヌークたちは、わたしたちの心に安らぎをプレゼントしてくれることでしょう。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Kawai Hideki

    ナヌークとは、エスキモーの言葉で、氷の世界の王者シロクマのこと。やがて狩人になる少年に対し、ナヌークが人間の言葉で語りかけてくる、という内容。それは、命の連鎖の物語であり、消えていく命のための祈りの言葉であった。少年は狩人になり、ナヌークと対峙するだろう。戦いの結果、どちらかは死ぬことになる。だが、どちらが死んでも命はつながっていく。ナヌークも人間も大地の一部。ナヌークは人間になり、人間はナヌークになる。そのために祈りをささげる。厳しくも壮大な自然の中に、何か物思うようにたたずむナヌークの写真が美しい。

  • ☆よいこ

    写真絵本。オーロラの下、少年はおじいさんの言葉を思い出す。「クロクマは氷の世界の王者さと。人びとは昔から、その王者をナヌークと呼ぶことを」いつか若者になったら、少年はナヌークと戦わなければならない。ナヌークは少年に語りかける。氷の世界を生きていく言葉を、人間は忘れてしまった。生まれかわっていく、いのちたち。いのちのために祈ること。ナヌークの言葉は少年の胸にひびく▽読み聞かせ5分。写真が美しい。お話は概念的▽読み聞かせの為に再読。

  • Natsuki

    「ナヌーク」それはエスキモーの言葉でシロクマを指し、「氷の世界の王者」を意味する。少年とナヌークの心の対話を通して伝わってくるのは、命のリレー、自然の理。星野道夫さんによる「ナヌーク」とそれをとりまく大自然の写真は、愛らしく・荒々しく・・・そして神々しくもある。

  • やま

    吹雪のなかをシロクマの親子を発見し、無心に追いかける著者。北極の雪の中を、氷の上を悠然と歩くシロクマの姿が頼もしく、愛らしく。シロクマの子供同士が、立ち向かうさまは、なんともいえずほほえましく。子供を守るために、遭遇したシロクマに牙をむき喧嘩する様は猛々しく。写真を見ているだけで、心が温かくなってきます。いろんな表情を見せるシロクマを厳冬期の氷上で。よくこんな写真をアップで撮れたものだと…。🌿続く→

  • ぶんこ

    星野道夫さんの白熊の写真絵本。大きくて怖いはずの白熊が、星野さんの撮った写真からは優しさしか伝わってこない。母子で眠る写真はずっと見ていたいほど。そして夕暮れの氷原に夕陽の金色の筋が光って、なんと美しいこと。最後のページの白熊の足跡、大きさが直に伝わってきました。白熊がアザラシを食べ、アザラシが魚を食べ、魚がプランクトンを食べる命の連鎖。静かな気持ちになれました。

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