押井守の映画50年50本

押井守

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784845634446
ISBN 10 : 4845634449
フォーマット
発行年月
2020年08月
日本
追加情報
:
319p;21

内容詳細

押井守が高校生だった1968年から始まる、極私的映画史50年。

「1年に1本のみ」という縛りで選ばれた、
50本の映画解析。
キューブリック、タランティーノ、ポン・ジュノからデル・トロまで
押井守の映画半世紀!

「前書き」より
そんな映画まみれの男にその映画人生を回顧させつつ、昔はものを思はざりけり(権中納言敦忠)の高校時代から現在に至るまで、その年ごとに公開された映画の中から1本の映画を選ばせて(思い出させて)語らせたら、映画マニアあるいはシネフィルと呼ばれる読者になにがしか益するところがあるのではないか。あわよくば高度経済成長からバブルを経て昨今のヘタレた日本の戦後史の一部を、映画を通じてフレームアップできるのではないか--と、企画者および編集者は考えたのでしょう(確信的推論)。

【CONTENTS】
1968年『2001年宇宙の旅』宇宙という存在を初めて映画で表現した作品
1968年『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』繰り返し見るならレオーネだ
1969年『ワイルドバンチ』こんなカッコいい映画を見たことない
1970年『ライアンの娘』映画のなかに伏在するもう1つの映画を初めて垣間見た
1971年『わらの犬』誰1人として本質を見抜けていない異端の映画
1972年『ラストタンゴ・イン・パリ』固有のテーマを必要としなかったベルトルッチ
1973年『映画に愛をこめて アメリカの夜』映画好きは見ないと損だけど、一生を台無しにするかも?
1974年『田園に死す』寺山修司の引用で作られた寺山修司の映画
1975年『新幹線大爆破』日本映画が日本の戦後にケンカを売った最後の映画
1976年『タクシードライバー』トラヴィスと同じように「拳銃が欲しい」と自分も思った
1977年『戦争のはらわた』ペキンパーはけっきょく「暴力の本質」だけを描いた
1978年『SF/ボディ・スナッチャー』アメリカが初めて体験したイデオロギー闘争の恐怖
1979年『ウォリアーズ』ウォルター・ヒルの情熱と賢さ
1980年『戦争の犬たち』オススメの戦争映画
1981年『劇場版 あしたのジョー2』出崎さんは乗り越えなければならない壁だった
1982年『ブレードランナー』映画だけに流れる特権的な時間
1983年『ブルーサンダー』ヘリコプター映画の最高傑作
1984年『パリ、テキサス』快感に満ちた映画的な時間
1985年『ドレミファ娘の血は騒ぐ』映画監督の資質と時代感覚
1986年『ブルーベルベット』デヴィッド・リンチには勝てない
1987年『ニア・ダーク/月夜の出来事』メタファーとしてのヴァンパイア
1988年『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ロボットアニメが到達したひとつの極点
1989年『その男、凶暴につき』既存の映画の表現に囚われない北野武の自在感
1990年『トレマーズ』とにかくハッピーな映画
1991年『ヨーロッパ』僕の理想に近い映画監督
1992年『レザボア・ドッグス』ツーショットのダイアローグ劇を書く天才
1993年『アサシン 暗・殺・者』バダムについて語りながら、ベッソンについても語る
1994年『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』等身大のヴァンパイア
1995年『セブン』デヴィッド・フィンチャーならこの1本に尽きる
1996年『バウンド』マイノリティへの想い
1997年『L.A.コンフィデンシャル』アメリカ映画の底力
1998年『ベイブ/都会へ行く』動物がしゃべることの違和感を克服してみせた
1999年『DEAD OR ALIVE 犯罪者』平然とデタラメをやって、カタルシスもある
2000年『スナッチ』いまの映画にはまだ開拓すべき余地があると気づかせてくれた
2001年『ブラックホーク・ダウン』ラストのカタルシスが見事
2002年『戦場のピアニスト』言いわけ映画の典型
2003年『殺人の追憶』ポン・ジュノは人間をこってり描く
2004年『ボーン・スプレマシー』監督の顔が見えてこない不思議さ
2005年『宇宙戦争』スピルバーグでも破綻することがあるんだ
2006年『トゥモロー・ワールド』アクションシーンがなければ立派な文芸映画になる
2007年『ノーカントリー』人間は不気味な存在だ
2008年『ぼくのエリ 200歳の少女』北欧映画の独特の雰囲気
2009年『ウォッチメン』世間はザック・スナイダーに厳しすぎる!?
2010年『ザ・ウォーカー』キリスト教とアメリカの歴史をもう1回やり直す
2011年『ドライヴ』すんなり見るだけでは済まないなにかが隠れている
2012年『ゼロ・ダーク・サーティ』相当な自信か信念がないと、こんな映画は作れない
2013年『オンリー・ゴッド』謎の映画。いまだによく分からない
2014年『フューリー』「映画の構図」について語ってみたいから選んだ
2015年『ボーダーライン』続編と比較して見ることで分かるもの
2016年『ジェイソン・ボーン』失敗した作品から学べることは多い
2017年『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロの最高傑作

【著者紹介】
押井守 : 1951年生まれ、東京都出身。大学卒業後、ラジオ番組制作会社勤務などを経て、1977年、竜の子プロダクション入社。1979年、スタジオぴえろに移籍。1981年、チーフディレクターを務めたテレビアニメ『うる星やつら』が高視聴率を稼ぎ、『うる星やつら オンリー・ユー』(83)で劇場監督デビュー。主な監督作品は『機動警察パトレイバー THE MOVIE』(89)、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)、『アヴァロン』(01)。『イノセンス』(04)がカンヌ国際映画祭コンペティション部門、そして『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)がヴェネチア国際映画祭コンペティション部門入りを果たした。2016年、アニー賞ウィンザー・マッケイ賞を受賞。2019年より米国アカデミー会員に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • こうすけ さん

    押井守の著作のなかでもそうとう面白かった。映画評論というより、名作・駄作を通して語る押井守の演出/作劇論。リドリースコットやデビッドリンチについては普段からよく語っているけど、スナッチやセブンが好きなのは意外だった。そしてポンジュノと一緒にアニメ映画を作ろうとしていたという衝撃の事実も明かされている。この前スカイクロラを見直したら凄く良かったので、早くアニメーションの新作が見たい。

  • pen さん

    「映画を観たい」より「映画について考えたい」と思うことが時々ある。そういう時は大抵、以前観た作品について考えてみたり、公開予定の作品情報を追いかけたりするが、映画について語る本を読むことも、手段の一つとしてある。本書は押井守監督が製作年基準で1年に1本、現在語るに値する映画を50本選び、それを中心として様々なことを話していく本だ。決してこの監督のベストという訳ではなく、中には低い評価のものも挙げている。その構成は、映画の良し悪しに関わらず、その評価に傾いた理由を言語化することは重要だと教えてくれる。満足。

  • ほいっぷしゅー さん

    1年1本という縛りで選ばれた50(+1)本の映画たち、自分はそのうち26本観ていたので、半分くらいですね。某映画レビューサービスに登録してる本数を確認したら1057本でしたが、意外とかぶらないもんですね。まあ監督はその何倍も作品を鑑賞しているはずですが。ベスト50ではないところがポイントで、名作だけを観ていたらきっとバカになりますよね 笑 365日ラーメンばかり食べているマニアのオススメラーメンが、はたしてラーメン初心者にマッチするかはわからないように。あと黒沢清監督のことって、これ以前に評価してたっけ?

  • HK さん

    1968年から2017年までの50年から毎年1本の映画を選んで押井守がインタビュアーを相手に語る映画本。冒頭から〈「生涯ベスト50」とか「私の映画遍歴」の類いではありません〉と釘を刺す本書は、あくまで映画を解析する題材としてふさわしいものを、傑作も評価しない映画も含めて取り上げるコンセプト。特別映画好きでもなく、極度のシネフィルである押井監督の映画論は半分もわからないのだが、何故か無性に面白くていつも一気に読んでしまう。

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押井守

1951年生まれ、東京都出身。大学卒業後、ラジオ番組制作会社勤務などを経て、1977年、竜の子プロダクション入社。1979年、スタジオぴえろに移籍。1981年、チーフディレクターを務めたテレビアニメ『うる星やつら』が高視聴率を稼ぎ、『うる星やつら オンリー・ユー』(83)で劇場監督デビュー。主な監督

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