裁く眼

我孫子武丸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163904597
ISBN 10 : 416390459X
フォーマット
出版社
発行年月
2016年08月
日本
追加情報
:
297p;19

内容詳細

漫画家になり損ね、浅草の路上で似顔絵を描いて生計を立てている袴田鉄雄。あるとき、彼の腕前を見込んだテレビ局の人間から、「法廷画」を描いてほしいという依頼が舞い込む。注文通り描いた絵が、テレビで放送された直後―鉄雄は頭を殴られて昏倒する。彼は一体、何を描いてしまったのか?

【著者紹介】
我孫子武丸 : 1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 紅はこべ さん

    鉄雄が引っかかりを感じるシーンが二度ほどあったのだが、それが何だったのか、明らかにされずに終わったのが不満。蘭花は年相応に賢くて生き生きしていて可愛かった。美里亜が実際罪を犯したかどうか、一種のリドルストーリーだな。描く鉄雄と、それを見る特殊な状態の人とコンビでなければ、絵が何を語っているかわからないと言うことか。

  • ダイ@2019.11.2〜一時休止 さん

    街の絵描きをしていた主人公が助っ人で法廷画家をしてから事件が起こっていく。自分はその症状ないから判らないけどオチのヤツは実際にありうるのか?

  • モルク さん

    法廷画家となった袴田鉄雄は、連続殺人容疑の美人被告人の裁判で絵を描く。その絵から彼は何者かに狙われる。彼が描いた絵には何があったのか、そして裁判の行方は…。裁判の進行と彼のまわりの事件がどのように結び付いていくのかが興味深く読めた。ラストはちょっと物足りない。我孫子さんならもっと納得力のあるものに持っていけると思うのだが、残念。姪の中学生蘭花、よく気がつき、積極的で利発な子、でも私はその無鉄砲ででしゃばりなところが、ちょっと苦手。

  • だんじろー さん

    まず法廷画家をミステリの題材にするという冒険心に敬意を表したいと思う。主人公鉄雄と姪の蘭花とのコントラストも面白く、物語は軽快に進んでいく。目の前の情景を静止画として捉えられるという鉄雄の特異性が、どんな風に裁判に絡んでくるのか、一体彼は何を見たのか。頁を繰りながら期待感に胸を膨らませていたのだが・・・。正直肩透かしを喰らった気分。肝心の犯人の動機についても、リスクがあまりに大きすぎて説得力に欠ける。アイデアは秀逸だっただけに、終末への持って行き方が雑で実に残念だ。

  • NADIA さん

    漫画家を目指している無職の30代の青年。土日は浅草で似顔絵描きをしているのだが、ふとしたことから裁判の様子を描く臨時の法廷画家として世間で注目された事件の裁判の模様を描くことに。仕事を終えた彼は自宅に帰宅した時に何者かに襲われたり、顔見知りになった先輩女性法廷画家は不審な自殺を遂げたりと不穏な事件が続く。裁判の進行とそれらの事件がどう結び付くのか楽しみながら読み進めた。結末は・・・うーん、なるほどね〜。そういえば最近そういう話あまり聞かなくなったなあ・・・。ふた昔くらい前のミステリではおなじみなネタだが。

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我孫子武丸

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部哲学科中退。同大学推理小説研究会に所属。新本格推理の担い手の一人として、’89年に『8の殺人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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