チャン・アイリン(張愛玲)

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中国が愛を知ったころ 張愛玲短篇選

チャン・アイリン(張愛玲)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000238922
ISBN 10 : 4000238922
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
192p;19

内容詳細

「公平?人と人との関係に、公平なんて二文字はもともとありえないわ。」逃れえぬ想いの先に、彼女たちは何を見たのか。家族制度と自由恋愛。経済と感情。せめぎあう愛のかたちと、そのゆくえ。日本占領下の上海に彗星のように現れ、今なお世代を超え、中華圏で熱狂的に読み継がれている張愛玲。本邦未訳の三作品からなる短篇選。

【著者紹介】
チャン・アイリン(張愛玲) : 1920年、李鴻章の外曽孫として上海に生まれる。富裕な家庭ながら両親の不仲と離婚に苦しめられた。香港大学に学ぶが、太平洋戦争勃発に遭って中退、日本占領下の上海に戻る。1943年、「沈香屑 第一炉香」でデビューし、質量ともに抜きん出た小説創作で上海文壇を席巻した。1952年に出国、香港を経てアメリカに移住。1995年没

濱田麻矢 : 1969年、兵庫県生まれ。神戸大学大学院人文学研究科准教授。京都大学大学院単位取得退学。研究テーマは中国現代文学、特に民国期小説の性別表象に興味を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かもめ通信 さん

    前回の日本翻訳大賞で評判を聞いて手にした本。張愛玲の作品を読むのは初めてだったが、とにもかくにもうれしい収穫だった。その描写の美しさは耽美主義の系譜のようにも思われるが、一人称ではないにもかかわらず、風景も登場人物たちの装いもその細やかな描写の一つ一つが、ヒロインの心情を映し出す鏡の役割を果たしていることに感嘆せずにはいられなかった。これを翻訳するのは本当に大変だっただろうなあ。

  • ぺったらぺたら子  さん

    「沈香屑」ビリー・ホリデイ的に駄目男に貢ぐ私。少女からいきなりそこへ脱皮する悲しみ。23歳でこんなに凄いものを書いてしまうというのは未熟さも含めて天才なのだが、若くとも観察者として優れていると、人はこのように諦観の人とならざるを得ないという意味での23歳の凄さ。オースティンや漱石にも通じる個と慣習との相克、恋愛の政治性。好きなもの同士が自由に結婚する、なんていう所まで人が到達するのは大変な時間が必要だったのだ、という事も、案外、小説なんて読まないとわからない事。女性も男性も兎に角読んで下さいよ最高なので。

  • ちゃっぴー さん

    「沈香屑」は調度品やファッションの描写が細やかで、作品の世界にすっと入れた。上海の女学生が香港の伯母のもとで暮らし始め、社交界を知りダメ男に惹かれていく。どの作品にも「愛情には目的なんてなくていい、結果が必要とも限らない」がモチーフにある。読んだ後で張愛玲は映画「ラストコーション」の原作となった「色・戒」の作者と知る。

  • tsu55 さん

    中華と西欧の文化が溶け合って不思議な雰囲気を醸し出す美しい三つの物語。 「沈香屑 第一炉香」ひょんなことから社交会にデビューした生真面目な女学生が一癖も二癖もありそうな大人の男女に揉まれながら金と情欲の泥沼に入っていく。張愛玲22歳の時の作品だそうだが、ものすごい完成度の高さ。 「中国が愛を知ったころ」中学校教師の羅先生、進歩的文化人を気取って自由恋愛を実践するのだが、最後は残念なことに……。 「同級生」かつてのクラスメイトが出世して輝いているのに、この自分は……。という感覚、この歳になると身にしみる。

  • なにょう さん

    @時は……香港の女学生、家を飛び出し、訳ありの叔母の世話になる。タダで養って貰う訳にもいかず。どうしようもない男に引っかかる。いっぽう、恋愛の進展とともに香港の四季が描かれる。これが処女作とは。@からB、三つの短編からなる。いずれも、解説に詳しい張愛玲の生涯の軌跡が反映されているかのよう。なんだか、女の人の身はままならなくて、でも、目的や結果にこだわらず、愛を貫いた。

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チャン・アイリン(張愛玲)

1920‐95。中国の作家。上海で、祖父は政府高官で祖母は李鴻章の長女という大家族のもとで生まれ育つ。アメリカのミッション系小学校に編入し、張〓(えい)から張愛玲に改名。ロンドン大学への留学を希望するも父の猛烈な反対にあい、日本軍の上海侵攻も重なり断念。1939年に香港大学入学。実家の経済状況が悪化

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