精選女性随筆集 幸田文 文春文庫

幸田文

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167921033
ISBN 10 : 4167921030
フォーマット
出版社
発行年月
2023年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;16

内容詳細

幸田露伴の娘として生まれ、父親に『論語』素読から家事全般まで全てを教わった幸田文。結婚出産離婚、父の看取りを経て、文章を発表し始めたのは四十歳を過ぎてからだった。八十六歳で亡くなるまで書かれ続けた、質量共に抜きんでた随筆を、川上弘美が読み込み編みあげた極上の一冊。「日本の女」はクールだ!

目次 : 第1部 幼き日々から、父の死まで(〓啄/ 金魚/ あしおと ほか)/ 第2部 くさぐさのこと(むしん/ おふゆさんの鯖/ 風の記憶 ほか)/ 第3部 週間日記ほか(週間日記/ 「なやんでいます」の答え ほか)

【著者紹介】
幸田文 : 1904(明治37)年、東京生まれ。幸田露伴の次女。22年女子学院卒業。28年に結婚、29年に玉(青木玉)を出産、38年に離婚し実家に戻る。47年7月、露伴死去。同年「芸林間歩」に「雑記」を発表し、文筆活動開始。49年『父―その死』を刊行。56年『黒い裾』で読売文学賞、『流れる』で新潮社文学賞、73年『闘』で女流文学賞受賞。90(平成2)年10月、逝去

川上弘美 : 1958(昭和33)年、東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。94年「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で第115回芥川賞を受賞。2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞、14年『水声』で読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』で泉鏡花文学賞を受賞。19年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Shun さん

    女性作家の随筆をまとめた文春文庫のシリーズから第1回は幸田露伴の娘・幸田文の随筆集。日本の現代文学において後世への影響という意味でも、戦前から戦後を見つめてきた女性作家による随筆は貴重な読書体験となりました。父・露伴による厳しくも愛のある教育の様子や、その時代の日本女性にしては自由で思い切りの良い言動が文章から伝わってくる。まるで作家が生きた時代の映像を見ているかのようにありありと想像できる良い随筆集でした。印象的だったのは父・露伴による雑巾がけといった生活面での教育方針で、背筋が伸びる心持にさせられた。

  • mayumi さん

    幸田露伴の娘である幸田文の随筆集。第一部は、父・露伴から教わったことの数々。露伴は家事全般を娘の文に教え込んだ。あの時代に男の人がここまで家事をするのも珍しいなと思うぐらい手際がいい。そんな厳しい父のもと、こなしていく文。掃き掃除、拭き掃除。すべてが真剣勝負である。父は、掃除を通して所作を教えた。一つ一つの動作に意味があるのだと説いた。そんな厳しくも愛情深い父の眼差しが感じられた。第二部は日々感じた様々なこと。彼女は動物好きな人なんだなと思う。シートン動物記の話や動物園の話など、読んでいて微笑ましかった。

  • 真琴 さん

    父、露伴より『論語』の素読から家事全般までを仕込まれた。という事前知識から、かしこまった、とっつきにくい印象がありましたが、面白く突飛な面のある方でした。そこにはもちろん正しく深い観察力や思考力、言語感覚などがあってのことですが。叶うならお会いしたかったな。随筆は作家の素の部分が伺えて面白い。

  • みどり さん

    美しい装幀と柔らかな文章の中に確実にある著者の芯!芯!芯!という感じがする。来歴をWikiで調べただけだけれど、細かいことはよくわからないけれど、離婚をしにくい時代にやってのけたわけだから、そりゃ柔いだけじゃないよなあと勝手に納得した。「捨てた男のよさ」なんて大胆な題で書いておられるのもなんだか潔くて笑ってしまう。それはそうと川上弘美さんってお茶の水大学理工学部でておられるの、選者紹介で初めて知った。センセイの鞄とか読み直してみようかな。

  • masabi さん

    【概要】前半は幸田文の半生が描かれたエッセイ、後半は日常の出来事を綴ったエッセイを収録する。【感想】父幸田露伴から論語の素読、家事全般を仕込まれる様子を描いたもの、戦時下で父の看取りが印象的だった。無駄のない所作や効率的な動線の他に物事の本質を洞察する目を家事修行のなかで父親から譲り受けたようである。自分は愛されていなかった子ではないかという疑心が看取りのやり取りで晴れ、確と通じ合う様は辛い状況でも幸福が強調される。牛タンから出汁を取るのかと驚いた。

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幸田文

1904‐1990。東京生れ。幸田露伴次女。1928(昭和3)年、清酒問屋に嫁ぐも、十年後に離婚、娘を連れて晩年の父のもとに帰る。露伴の没後、父を追憶する文章を続けて発表、たちまち注目されるところとなり、’54年の『黒い裾』により読売文学賞を受賞。’56年の『流れる』は新潮社文学賞、日本芸術院賞の両

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