Product Details
ISBN 10 : 4396116357
Content Description
陸軍は無策で無謀な日米戦争に突き進んだ―。この見方を、著者は否定する。陸軍は昭和に入ると変質し、一夕会・統制派が実権を握る。彼らは第一次世界大戦後、次なる世界大戦が予想されるなか、それにともなう国家戦略を有していた。しかし、それは刻一刻と変化する国際情勢に対応するなかで変容・転換を余儀なくされ、徐々に日本の選択肢が狭まり、日米開戦に至った。本書は、昭和戦前期の七つの事件や事例を取り上げ、その背後にある陸軍の思想・戦略を検討することで、日米開戦に至る道筋を明らかにするものである。みえてきたのは、今も変わらぬ地政学的条件に縛られた日本の姿であり、抗えない宿命ともいえるものだった。
目次 : 第1章 柳条湖事件―永田鉄山の戦略構想と一夕会/ 第2章 五・一五事件―事前に計画を知っていた陸軍中央/ 第3章 二・二六事件―昭和陸軍を動かした統制派の伸張/ 第4章 盧溝橋事件―日中戦争は太平洋戦争の引き金ではない/ 第5章 「時局処理要綱」の策定―欧州大戦と武藤章の戦略構想/ 第6章 日独伊三国同盟―対米戦争は望まず、されど…/ 第7章 南部仏印進駐―日米開戦の原因は関特演だった/ 終章 聖断―昭和陸軍の終焉と日本の限界
【著者紹介】
川田稔 : 1947年、高知県生まれ。1978年、名古屋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。専門は政治外交史、政治思想史。名古屋大学大学院教授などを経て、名古屋大学名誉教授、日本福祉大学名誉教授。著書に『昭和陸軍の軌跡』(山本七平賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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skunk_c
読了日:2021/09/15
kawa
読了日:2023/09/08
kawa
読了日:2022/08/06
金吾
読了日:2024/07/05
CTC
読了日:2021/09/17
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