名妓の夜咄 文春文庫

岩下尚史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167838232
ISBN 10 : 4167838230
フォーマット
出版社
発行年月
2012年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
383p 15cm(A6)

内容詳細

昭和前期から新橋で活躍し続けた名妓に詳細にインタビュー。政財界の要人たちの接待の場、伝統芸能の保存継承の場であった花柳界の知られざる姿を紹介。新橋芸者の一日から「旦那」の実態まで、社交界の“表も奥も”描く、本物の日本文化に触れる一冊。著者が名妓と出会った日々を回想した書き下ろし新章を増補した決定版。

目次 : 初編 私の見た名妓たち―文庫化に際しての端書(二人の老妓/ 演舞場での日々/ 東をどりのスタアたち/ お喜代さんなら知っている/ 新橋芸者のはじまり)/ 中編 喜代女聞書(芸者になるまで(年季と証文)/ 仕込から雛妓へ/ 新橋芸妓学校/ 半玉として抱えられ)/ 後編 名妓の資格(達引/ 美貌/ 諸芸の名取/ 奥許し)

【著者紹介】
岩下尚史 : 1961年生まれ。國學院大學文学部卒業後、新橋演舞場株式会社入社。劇場創設の母体である新橋花柳界主催「東をどり」の制作に携わる。明治生まれの錚々たる名妓たちに親しく接し、幕末から平成にいたる新橋花柳界の調査研究を進め、社史『新橋と演舞場の七十年』を編纂した後、97年に退社。06年に上梓した『芸者論 神々に扮することを忘れた日本人』にて、第20回和辻哲郎文化賞を受賞。テレビ、ラジオなどにも活躍の場を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • もっか さん

    生活に困った親がお金に目がくらみ娘を売り飛ばし、その娘はなくなく春を売りながら身柄拘束される……は、小説、芝居のお決まり所だが現実はそう言う芸者もいたレベルらしい。話しをして下さったのが一流どころ新橋の芸者さんだからすべてを知っている訳ではないだろうが。明治の大物の奥方が花柳界出の多いのも納得がいった。修行が凄いんだから。不見転(みずてん)いわゆる枕芸者は業界でも差別される側だったようだ。いやいや花柳界奥が深い。益々興味わきました。

  • hitotak さん

    戦前からの新橋芸者だった喜代さんへの聞書きをまとめた一冊。喜代さんの語り口調が流麗で、著者の地の文も非常に凝った美文。更に芸者や宴席について書かれた雑誌記事や、足繁く通った作家のエッセイ等、引用資料も随所に登場し、非常に内容が濃く、未知の世界である(東京・新橋の)花柳界について、その華やかさと芸事への日々の鍛練が余すところなく書かれていて、読んでいて感心しっぱなしだった。政治家やVIPが招かれるお座敷に出て盛り上げる芸者達は誇り高く、一般には混同されているが、いわゆる枕芸者は新橋では軽蔑されていたようだ。

  • まゆ さん

    ほんまでっかTVのお師匠はんの本。昭和初期からの東京、主に新橋の芸者さんの日常や実態を書いた本。東京の花柳界でも新橋、柳橋、赤坂は格が高かったらしく特に新橋は芸者の芸をちゃんと見せるところだったらしい。我々が時代劇で見ているような水揚げとかもあったことはあったが、しない人もいたとか。筆者は凝った昔言葉で書いているので読みにくいが中盤の喜代さんという名妓の談話は面白い。

  • ringoringo さん

    本書の中の一流の芸者さんの語る花柳界の話が特に興味深かった。お酒の入ったいろいろな人の相手をしているだけあって、話し方も卒がなく、すべてを語っているような口調でありながら、話せないことは含みをもたせながらもさらりと濁してしまうようなところが、さすがだと思いました。

  • 筋書屋虫六 さん

    小学校出てすぐに新橋の芸者屋で丸抱として仕込まれ雛妓(おしゃく)のお披露目をした最後の「ほんとうの芸者」・鯉喜代こと渡辺喜代さんの貴重な聞き書。伝統芸能の質の維持と繁栄の基盤を支えていたのは芸者衆だったと納得。大物を手玉にとって演舞場をこしらえ、「東おどり」の公演を成功させてきた菊村さんは古曲復活にも大きな役割を果たした大人物。6代目菊五郎が門下の尾上菊之丞と西川鯉三郎を指名して新橋見番の公認師匠とし芸者衆の教育環境が整ったとか、新橋芸者として看板借りしていたブレイク前の武原はんのこととか、興味尽きず。

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