桑港特急

山本一力

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163901954
ISBN 10 : 4163901957
フォーマット
出版社
発行年月
2015年01月
日本
追加情報
:
557p;19

内容詳細

大海原を越え、黄金の新大陸へ――小笠原出身の兄弟と男たちの大冒険活劇!
江戸末期の文政年間、小笠原の父島に四人の娘たちが漂流した船で流れ着いた。彼女たちを助けたのはアメリカ人の元捕鯨船乗りであった。やがて彼らは結婚し子宝にも恵まれた――本書の主役となる兄弟、兄・丈二、弟・子温たちの誕生である。鎖国中の日本ゆえ、日本に戻ることはできないが、父島を攘夷駆逐の拠点とすべくやってきた公儀御用達船によって、武器の援助や稲作や醸造技術の伝達なども行われ、丈二と子温はすくすくと育っていく。そして1847年、米国の捕鯨船フランクリン号が寄航し、そこに乗っていたのは若干20歳の日本人・マンジロウであった。著者の山本一力氏のライフワークである大河小説「ジョン・マン」シリーズで描かれていれる偉人との運命的な出逢いによって、兄弟の視線はアメリカへと向けられた。
さて、当時のアメリカへと目を向けると、1848年、ドイツ人農場主サッターの使用人、マーシャルが砂金を発見した。これが後にいうカリフォルニアのゴールドラッシュのはじまりである。砂金の発見を秘匿しようとしたものの、噂は爆発的に広まり、一攫千金を夢見た人々が殺到するようになった。それはアメリカ国内に留まらず、ヨーロッパやアヘン戦争によって開国した清国からの船も西部を目指したのである。彼らに混じり、丈二・子温の兄弟も新大陸での成功を夢見て、航海へと乗り出していく。
まだまだ開拓が十分でない地域に開通したのは、掘り出された金を運搬する駅馬車。さらに丈夫な帆船の布を使ったズボン作り……実際の歴史上の事実とリンクしつつ、山本作品らしい創意工夫する商売人らが登場する一方で、巨大な富につけこむ者たちが登場する。特にサントス一味は銀行強盗を襲い、罪なき人々さえも手にかける極悪人集団。用心深く卑怯な手段も辞さない奴らとの死闘の行方はいかに!?

【著者紹介】
山本一力 : 1948年、高知県生まれ。都立世田谷工業高等学校電子科卒業。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空会社関連の商社勤務などを経て、97年「蒼龍」で第七十七回オール讀物新人賞受賞。2002年『あかね空』で第百二十六回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • それいゆ さん

    「桑港」はサンフランシシコと読むのに、わざわざ「そうこう」とふりがながふってあるのに納得できませんでしたが、読んでみて初めてその理由を知ることができました。最初「ジョン・マン外伝」のような印象を受けましたが、万次郎はこの物語には直接かかわりなくて、特別ゲストだったとは!映画でいうならエンドロールで表示される「友情出演」というところでしょうか?単純明快な話で面白かったですが、なぜか読みにくくて時間がかかりました。

  • あすなろ さん

    うーん、なんなんだろう?カットカットは、惹き込まれる。そして、面白いエッセンス点在している。読み方が悪いか?はたまた、自分が興味減となってしまったか?内容は、江戸時代の父島とアメリカのエルドラドの様を描く。つまり、ゴールドラッシュ。父島の恵まれた立場と、アメリカンドリームを描くのだから、楽しくない訳がなかろう。でもダメ。わがアタマを掠めては飛んで行く。ジョン万次郎シリーズの時も思ったが、何故こんなに洋物の山本氏作品はライトに描かれている?勿体ない。ジョン万次郎シリーズは、幸いにもアタマの空回りはないが。

  • ジュール リブレ さん

    時代ものから西部劇に舞台を移して、でも、深川のように熱い人情は変わらない。最近、少しダレ気味だった作風が舞台を変えて、少し元気になった感じ。終章は、も少し長くても良かったけど。

  • 八百 さん

    長いなぁ!と思いつつもそこは一力さんだからと信頼して読んで行くのだが…600頁近くも読んで残ったのが「桑港」の意味だけとは。ペーパーバック調の装丁と雰囲気ある表紙イラスト、そしてこのタイトルときたら否が応でも期待が膨らむのだが小笠原移民二世の兄弟の冒険物語と思い込んで読み進めるもストーリーはあれよあれよと違う展開に。鯨油ラッシュからゴールドラッシュへエルドラドは海から陸へと変遷しただけに留まらずメインは西部劇ばりの復習劇とてんこ盛りの内容に食傷気味は否めなかった。冒頭のコンセプトのままで読みたかった、残念

  • ねこねこ123 さん

    この作家さんの作品は初めて読みました。 実に読後感のよい、楽しい小説です。勧善懲悪、大いに結構です。

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