CD

Madrigal

山中千尋

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
AS038
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD
その他
:
スタジオレコーディング

商品説明

山中千尋(p)Larry Grenadier(b)Rodney Green(ds=1,3,4)Jeff Ballard(ds=2,5-9)Rec.Feb 12,13&15,2004
 二つのトリオをリズムによって使い分けるという、表現に徹した山中千尋の第3作。さまざまな場面で見せ付けてきた山中の「ジャズ魂」がこもった本作はジャケットも含めて、“山中によって仕掛けられた極上の罠”かも、しれない。

一昨年から昨年にかけて、一大旋風を巻き起こした実力派人気女性ピアニスト、山中千尋の一年半ぶりのサード・アルバムとなる。今回は採り上げた作品のリズムパターンに応じた二人のドラマーを使い分け、二つのトリオで録音が行われた。
 ベースは同じLarry Grenadierが担当した。@BCにはRodney Greenが、残りの6曲にJeff Ballardが参加。

 今回の作品で象徴的なのは、山中がビートの使い分けと表現の使い分けを徹底していることだ。冒頭の作品を聴いてベテランのジャズファンたちは、ビバップ全盛期の様々なジャイアンツたちの演奏を思い浮かべるに違いない。そして、聴き進むうちに、その違いを改めて感じながら、山中がニューヨーク・マンハッタンのジャズの伝統の中に身を置いているのを感じるだろう。

 そして、見事な選曲としかいいようのないAは、一曲目で見せた「Chihiro in Jazz Transition」を翻してくれる。今まで発表した2作品で手探りながら進んできた山中だったが、ここでは1000名を下らないマンハッタンにおけるピアニストたちの中の上位にランクされる、ピアノのコントロール能力と、コンポーザーとしての資質、さらに作風に応じたリズムパターンの採用という「音楽監督的な」部分までに見事な能力を発揮してくれる。

 作品は決して、クリシェに陥ることなく、今までのページに新しい色を付け加えている。長年の研鑽の中に自己の表現形式を見納めつつあった山中の自信に満ちた眼が光っている。ブルックリン・ジャズを標榜した山中が、イーストリヴァーを渡り、マンハッタンに乗り込んで来た気がしてならない。
 そうした思いをさらに強くするのが、Dにおける中音域を多用したソロ・ワークだ。その骨太の音色は、華奢な体にF1並みのパワ−を充填した山中らしい。終焉部でのストレートな“ジャンパニーズ・メロディ”は、それぞれの感想が残りそうだが、見事な演出だ。

 ジャズの伝統の中にあって、“Caravan”は通り過ぎずにはいられない作品だが、ここではデューク・エリントンがこの作品を作曲した原点にまで曲を分解して再び組み立てていくという手法が採られている。分解されたそれぞれのエッセンスは、「山中流」に再構成され、原曲のイメージを残しつつも、山中作品へと生まれ変わっていく。そこまで聴き取れば、山中の現在のジャズの中でのスタンスそのものも見えてくるだろう。

 アルコをフィーチャーした最もモダンなGは、グレナディアのベースの実力が試される曲。山中のオーヴァーダブされたピアニカで奏でる“パリなメロディー”をフィーチャーした、映画音楽の一片を見せ付けるようなこの演奏を聴くと、この部分を拡大した作品がやがて生まれてくるような感じもしてくる。日本でのシークレット“シッティン・ライブ”でもピアニカで見事なインプロヴィゼイションを披露して、観客を魅了した山中の自由な精神が雄飛する作品。ニューヨークこそ世界で一番自由な都市に違いない。

 最も大きな固定観念を背負った“Take Five”。ここでも山中はまるでピカソの絵を見るように、聴くものの予定調和の感性を裏切ってくれる。5/4という難しい変拍子で山中が何をしたのか?途中で挿入されるメロディに思わず苦笑いが浮かぶと、再び、あの“調子っ外れの”テーマが戻ってくる。オリジナルな精神がここでも十分に発揮されている。

収録曲   

  • 01. Antonio's Joke
  • 02. Living Time Event V
  • 03. Madrigal
  • 04. Ojos De Rojo
  • 05. School Days
  • 06. Salve Salgrigio
  • 07. Caravan
  • 08. Lesson 51
  • 09. Take Five

総合評価

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4.5

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一曲目のAntonio’s Jokeを聞いて オーセ...

投稿日:2007/01/27 (土)

一曲目のAntonio’s Jokeを聞いて オーセンティックなジャズの音に 驚きました。誠実にハードバップの様式をとらえた上で、自分の声で歌い上げてます。ピアニストとしての実力をもっと 前面に出したアルバムも期待してます。

ひろ さん | 東京 | 不明

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期待はずれの一枚でした。 新作は聞いてい...

投稿日:2006/08/03 (木)

期待はずれの一枚でした。 新作は聞いていませんが、 最高の評価がよくわかりません??

tomo さん | 東京 | 不明

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ポップであり、ジャズである二律背反な作品...

投稿日:2006/04/19 (水)

ポップであり、ジャズである二律背反な作品なので従来の耳の悪いジャズファンには敬遠されるかもしれないが、すばらしい作品である。彼女の作品は、リスナーを試す遊び心もあり、ユーモアの点でもすばらしい。かつてこんな音楽家が日本にいたであろうか?知性も実力もあり、そして中毒性もある。

ecstacy さん | tokyo | 不明

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人物・団体紹介

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山中千尋

【プロフィール】 山中 千尋 (やまなか ちひろ) ピアニスト 米バークリー音楽院を首席で卒業。在学中よりナンシー・ウィルソン、ジョージ・ベンソンやジョージ・ラッセルら数多くのビッグネームと共演を重ね、IAJEシスターズ・イン・ジャズコンペティション優勝やダウンビート誌アウトスタンディング賞など幾多の賞を受賞。 2001年10月にジャズピアノの名門レーベル「澤野工房」から第1作『Li

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