発酵食品と戦争 文春新書

小泉武夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166614219
ISBN 10 : 4166614215
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;18

内容詳細

一見、関わりなど無いように思える「発酵」と「戦争」。しかし太平洋戦争末期からの食糧欠乏期、国民全体が発酵食品にいかに救われたか、また食糧のみならず爆薬・燃料・薬品をもつくる驚異のパワーを、古今東西の豊富な事例で紹介。その幅広さには、「発酵」の豊かさと無駄のない強靱さ、無限の可能性が感じられる。

目次 : 第1章 戦時下の発酵食品(納豆/ 味噌/ 醤油/ 食酢/ 漬物/ 食パン/ 鰹節/ チーズ/ 甘酒/ チョコレート/ 紅茶/ 缶詰/ 軍隊調理法)/ 第2章 戦時下の酒(日本酒/ 焼酎/ 泡盛/ ビール/ ワイン/ ウイスキー/ 酒保/ 密造酒)/ 第3章 戦争と知られざる発酵(小便から発酵で爆薬をつくる/ 発酵で爆薬ニトログリセリンを生産/ 芋を発酵させて爆撃機の燃料をつくる/ 傷病兵のための抗生物質の発酵生産/ 海藻を発酵させて軍需用品の沃素をつくる/ 戦争と堆肥/ 戦争と柿渋)/ 第4章 ウクライナとロシアの発酵嗜好品(ウクライナとロシアの伝統発酵料理/ ウクライナのワイン/ ロシアのワイン/ ジョージアのワイン)

【著者紹介】
小泉武夫 : 東京農業大学名誉教授(農学博士)。1943年福島県小野町の酒造家に生まれる。専門は醸造学、発酵学。ありとあらゆる微生物および発酵食品を研究対象とし、世界中の発酵食物を味わい尽くしてきた。現在、鹿児島大学、別府大学、石川県立大学、福島大学、宮城大学の客員教授を務める。NPO法人発酵文化推進機構理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kinkin さん

    発酵食品の権威、小泉先生が太平洋戦争の戦時下、様々な食品をどのようにして作っていいたのか、また戦時下でどのような工夫をしていたのか。 第2章ではお酒と発酵の関係と作り方が解説されている。発酵食品では納豆、味噌、醤油、食酢、漬物、食パン、鰹節、チーズ、甘酒、チョコレート、紅茶、缶詰。私は戦争中は生まれていない。今の食生活からみれば多分食べられそうもないものも多かったのではないかと思う。しかし食料危機が身近になる環境下、食の工夫も必要な時代がきっと来ると思う。昆虫食についても一部記述あり。図書館本

  • yamatoshiuruhashi さん

    小泉博士お得意の発酵学の知識満載の本。発酵と戦争を結びつけるのは、食品としての発酵物だけではなかった。戦争はいかに兵站を重んずるかで勝敗が決まるのは先の帝國陸海軍の惨敗を見ればわかる通り。その兵站の重要な一つが食糧であるが、人間が戦さを始めた時から、エネルギーと塩分を確保するのに発酵食品は重要であった。のみならず発酵の化学が日本では火縄銃の火薬作りに使われているのは博士の別の本でも書かれていたが、ここでは簡単な化学式でも説明。更に芋を使った内燃機関燃料、抗生物質にまで話はとぶ。偉大なり、発酵。

  • roatsu さん

    発酵に関する小泉先生の博覧強記と情熱が立て板に水の如く披歴される面白い一冊。発酵の食にとどまらないその作用の神秘と古今東西を問わず人間の暮らしを支える機能の凄さにしみじみと驚く。戦時を救った、の帯は内容とはずれるし先生も本意ではないのでは。発酵を用いた飲食物を軸に我が国の主に近現代史を顧みる内容にもなっており、大変よくまとまっている。戦時下から敗戦後にかけての納豆普及と生産に関する業界人の政界を巻き込んだロビー活動はまさに民主主義社会の陳情と政治を通じた権益確保の在り様を見る思いで勉強になる。ただ口を開け

  • NBかえる同盟 さん

    小泉先生の本なのでとりあえず購入したが、内容がかたそうなのでしばらく積んでしまった。が、読んでみると、多少寄せ集め感があるものの、面白い! 専門である発酵(食品)と戦争との関わりを様々に記したその内容は、民俗学的な価値も感じる。原材料の不足から「人毛醤油」なるものが研究されていたとか、江戸時代に小便を用いた火薬づくりが行われていたとか、まあ面白い。「密造酒」なる項の、住民と役人の攻防も笑えた。そして、戦争反対。

  • Hiroki Nishizumi さん

    発酵への愛に満ちた本。戦争との関係というより戦争だろうが何だろうが人類に発酵食品は欠かせないことを訴えている気がした。鰹節やチョコレート、紅茶まで発酵食品だったとは驚いた。

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小泉武夫

東京農業大学名誉教授。1943年、福島県の酒造家に生まれる。農学博士。専門は食文化論、発酵学、醸造学。現在、鹿児島大学、福島大学、宮城県立大学ほかの客員教授を務める。NPO法人発酵文化推進機構理事長、発酵食品ソムリエ講座「発酵の学校」校長など、食に関わるさまざまな活動を行う(本データはこの書籍が刊行

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