村上春樹と“鎮魂”の詩学 午前8時25分、多くの祭りのために、ユミヨシさんの耳

小島基洋

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784791770168
ISBN 10 : 4791770161
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
280p 19cm(B6)

内容詳細

“喪われた恋人”をめぐる冒険がはじまる。三人目のガール・フレンド、直子、「耳」の女の子、革命家と結婚したクラスメイト、ユミヨシさん…。小説を横断して何度も反復され輻輳する“喪われた恋人”の謎。

目次 : 第1章 『風の歌を聴け』と“虚偽”の詩学/ 第2章 『1973年のピンボール』と“連想”の詩学/ 第3章 『羊をめぐる冒険』と“数字”の詩学/ 断章 『辺境・近境』と“デート”の詩学/ 第4章 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』と“転換”の詩学/ 第5章 『ノルウェイの森』と“対極”の詩学/ 第6章 『ダンス・ダンス・ダンス』と“進化”の詩学

【著者紹介】
小島基洋 : 1975年愛知県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ダブリン大学修士課程修了。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は英文学・アイルランド文学。札幌大学外国語学部専任講師、愛知大学文学部准教授を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • V さん

    いままでに読んだ村上春樹批評で、石原千秋のものと並んで一番おもしろい。 『風の歌を聴け』に始まる直子=三人目の相手の魂の《鎮魂》の儀式は、その後の小説で虚偽、連想、数字、転換、対極、進化のかたちで執り行われ続けるという読み、そしてそのひとつひとつの読みがとてもおもしろい。小説家は本当に書きたいことを書かないし、《象について何かが書けたとしても、象使いについては何も書けないかもしれない。》と隠され、同時に仄めかされてきた、村上春樹的神話の核にある「本当に言いたかったこと」のひとつを汲み取っていると思う。

  • 田中峰和 さん

    喪われた恋人たちをめぐる冒険を続ける村上春樹。過去に寝た女たちを作品のモチーフにするのは、デビュー作「風の歌を聴け」から。3人目のガールフレンド、直子、「耳」の女の子、革命家と結婚したクラスメイト、ユミヨシさん。小説を横断する女性たちは読者の心に残る。「1973年のピンボール」では、双子のトレーナー、配電盤のお葬式など不思議な展開で読者を幻惑する。大学の図書館で知り合った3人目の相手は、テニスコート脇の雑木林で首を吊って死んだ。2週間誰にも気づかれず「風」に吹かれてぶら下がっていた。風しか知らないように。

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