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戦争と国際法を知らない日本人へ

小室直樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784198654207
ISBN 10 : 4198654204
Format
Books
Release Date
February/2022
Japan

Content Description

戦争、国際政治、国際法は三位一体でないと理解できない。国際経済も加えて四位一体か。国家(ネーション)ができる前に、国際ヨーロッパはすでに存在していた。このキリスト教共同体からいかにして、国家、資本主義、近代法、戦争が生まれたか。そしてヨーロッパで生まれたこの怪獣は、世界中に広まり、新環境に応じて姿を変じていった。この怪獣の変貌を追跡し、その意味を真に把握する。でないと…我々は気がつけば戦場に立っていたという羽目に陥ることだろう。

目次 : 第1章 近代の基礎をつくったキリスト教/ 第2章 なぜイスラム教は近代をつくらなかったか/ 第3章 絶対主義の確立から国際法が生まれた/ 第4章 湾岸戦争で戦争の概念が変わった/ 第5章 なぜ日本人は国際法を理解できないのか/ 第6章 アメリカン・デモクラシーの正統性と差別観

【著者紹介】
小室直樹 : 1932年、東京生まれ。京都大学理学部数学科卒。大阪大学大学院経済学研究科中退、東京大学大学院法学政治学研究科修了。マサチューセッツ工科大学、ミシガン大学、ハーバード大学に留学。1972年、東京大学から法学博士号を授与される。2010年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ちさと

    1997年出版の「世紀末・戦争の構造」を改題した新装版。国際法が成立していったヨーロッパの歴史を読み解き、湾岸戦争が列強政治の転換点であるという所までを解説。アメリカの正統性の低下と国際政治秩序の流動化という点は理解したけれど、今のウクライナを巡る問題を見れば小国においては独立国家の確立も、列強の協力や承認なしにはやはり不可能であるように見える。小室本の新装版をもう1冊手に入れたので引続き勉強。

  • みき

    良い本であるが埃臭さは否めない。国際法は慣習法であるとか、国連の本質は対日独への軍事同盟など今は当たり前のように言われることが小室氏が最初に喝破したのであれば賞賛に値するが………そろそろ没後10年も経つので小室理論と現実が乖離し始めているのかもなーと漠然と考えながら読み進めました。小室氏は天才と言われてるそうですが10年後も読み継がれるのか、ちょっと分からないですね

  • 軍縮地球市民shinshin

    1997年に徳間文庫から出版された旧著の改題新装版。ロシアによるウクライナ侵略が起こっている今にもっともタイムリーな復刊と言えるだろう。1931年、満洲事変を引き起こした日本に国際連盟は制裁を行うが、日本軍の軍事行動を止めることはできなかった。なぜかといえば、連盟は軍事力を行使できなかったからだ。戦後、新たに発足した国際連合は軍事力も行使できるとしているが、その実態は米英ソの軍事同盟であり、これら強国の思惑によって一致結束できないと著者は指摘している。国連は対日独という「侵略国」に対する安保理事国の軍事同

  • 日の光と暁の藍

    初の小室直樹先生著作。非常に視野が広がる読書となった。宗教、特にキリスト教とイスラム教に関する知見が深くなった。イスラム教はとにかく厳密、イスラム教が絶対、聖戦により天国に行ける、など妥協や譲歩などとは無縁の宗教であることがよく分かる。世界で拡大するムスリムの人口増加と移民。今後の各国世界が取り組むべき課題の一つだが、イスラム教徒をいかに扱うかを考える上で、イスラム教とは何かを知るという点で非常に深い洞察を得られた。これだけでも読む価値があったと思える。宗教と国際政治について学びたい人におすすめの一冊。

  • ムカルナス

    国際法が成立した経緯を西洋のキリスト教社会から説明。対して西洋よりも高度な文明社会だったイスラム世界が近代化出来なかった理由はイスラム教の教典にあり、かつて弟子分だった西洋に対するイスラムの思いは複雑だ。結局、国際法は成文法ではあるが一早く近代化した西洋の慣習による部分も多く、また自由・人権・平和と理想を唱えつつも力の強いものが国際法をツールとして世界を支配する面は否めない。国連を信じ戦争は反対としか言えない「お花畑」日本人に現実を解説する本。

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