ローカルバスの終点へ 河出文庫

宮脇俊三

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309417035
ISBN 10 : 4309417035
フォーマット
出版社
発行年月
2019年08月
日本
追加情報
:
280p;15

内容詳細

ローカル鉄道の終着駅で引き返すとき、まだ見ぬその先をたずねて行くバスを指をくわえて眺めていた。いよいよ奥の奥まで分け入ろう。鄙びた田舎へ、過疎の村へ、深山幽谷、究極の僻地へ…。何もないところには何もない良さがあるのだ。北海道から沖縄まで、二十三のバスの終点へ。一杯二杯、風情の旅。

目次 : 北海道(川白(古宇郡神恵内村)/ 北二号(野付郡別海町) ほか)/ 東北・関東(九艘泊(青森県下北郡脇野沢村)/ 湯ノ岱(秋田県北秋田郡森吉町) ほか)/ 中部(室谷(新潟県東蒲原郡上川村)/ 飯尾(山梨県北都留郡上野原町) ほか)/ 近畿・中国・四国(大杉(三重県多気郡宮川村)/ 田歌(京都府北桑田郡美山町) ほか)/ 九州・沖縄(中山(宮崎県東臼杵郡南郷村)/ 野間池(鹿児島県川辺郡笠沙町) ほか)

【著者紹介】
宮脇俊三 : 1926年、埼玉県生まれ。東京大学西洋史学科卒業後、中央公論社に入社。出版部長、『中央公論』編集長等を経て、1978年に退社。同年に国鉄全線乗車記『時刻表2万キロ』を刊行し、日本ノンフィクション賞を受賞。2003年2月26日病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ひねもすのたり さん

    鉄道をテーマにした紀行文で知られる著者ですが、本書は路線バスの終着点にこだわった旅行記23篇を収めます。 いずれも観光地ではない地方の僻地ばかりで、時代はバブル前夜の昭和60年前後。 一日数本のバスで辿り着いた、鉄道のその先にある鄙びた風景を描写する著者の名調子に酔わされます。 『平凡と言ってしまえばたしかに平凡だが、じゃあこの平凡な集落風景にどこへ行けば出会えるかといえば、いまや、そう簡単ではない。この室谷集落も、やがては水没するのである』(新潟県東蒲原郡上川村・室谷)★4.5 ↓

  • アメヲトコ さん

    北海道から沖縄まで、全国各地のできるだけ無名なバス路線の終点まで旅をするという紀行文。鉄道からバスに変わっても宮脇文体は健在で、さすがのセレクトという感じで旅に誘われます。本書のもとになった連載は昭和の末年で、鉄道よりもあっさりと廃止になりやすいというバスのことだから今やどれくらい残っているかと調べてみると、意外にもその多くが今も健在で、中にはさらに先まで路線が延びているようなところも。地域の足を守る努力の賜物でしょう。

  • MASA123 さん

    1989年に書かれた本の再発文庫本だ。濁河温泉は同じ時期にマイカーで訪れたことがある。標高1800メートルもあったのか、ロングな坂道と悪路に苦労したことを思い出した。鉄道旅とちがって、バス旅は書くことがないようで、旅館予約の電話対応が感じ悪かったとか、同行のカメラマンは雨男だとか、旅館の応対(訪ねて見ると、感じがよかったようだ)、バスの運転手との会話、町役場の観光課の談話、そういうのを宮脇さんの本から期待していないので、いまひとつでした。やはり鉄道ネタじゃないと、つまらない。

  • niz001 さん

    今回はバス。解説の「いつもと違う感じに注がれる、いつもの感じ」がすべてを物語る。僻地に等級があり、僻地手当なるものがあるのを初めて知る。

  • のり さん

    鉄道駅から続くさいはてのローカル路線バス、その終点まで向かう旅。 道中には険しい環境を生き抜く人びとの営みがあり、終点ではその土地の人びととの交流があった。 どの町でも過疎化の対応に腐心していた暗い面がある一方で、地域を大切にする人びとの姿や民宿・旅館でのおいしい食事などの明るい一面も垣間見ることができた。 しかし、今では当時新しい住宅地に住んでいた人びとが現役を退いている。となると、終点の今はどうなっているのかに興味が湧いた。 こんな旅がしてみたいけど、勇気のいる旅だな…

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人物・団体紹介

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宮脇俊三

1926年埼玉県生まれ。45年、東京帝国大学理学部地質学科に入学。51年、東京大学文学部西洋史学科卒業、中央公論社入社。『中央公論』『婦人公論』編集長などを歴任。78年、中央公論社を退職、『時刻表2万キロ』で作家デビュー。85年、『殺意の風景』で第十三回泉鏡花文学賞受賞。99年、第四十七回菊池寛賞受

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