心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話 文春文庫

宇江佐真理

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167900014
ISBN 10 : 4167900017
フォーマット
出版社
発行年月
2014年01月
日本
追加情報
:
294p 15cm(A6)

内容詳細

一人息子の伊与太が、修業していた絵師の家から逃げ帰ってきた。しかし顔には大きな青痣がある。伊三次とお文が仔細を訊ねても、伊与太はだんまりを決め込むばかり。やがて奉行所で人相書きの仕事を始めるが…。親の心を知ってか知らずか、移ろう季節とともに揺り動く、若者の心。人生の転機は、いつもふいに訪れるもの。

【著者紹介】
宇江佐真理 : 昭和24(1949)年北海道函館市生まれ。函館大谷女子短期大学卒業。平成7(1995)年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、『余寒の雪』で中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • じいじ さん

    コロナ渦でモヤモヤした気分を、感動と笑いでスカッと癒してくれる一冊でした。独身を謳歌していた二代目同心・不破龍之進が、やっと身を固める決心をしたようです。花嫁は、自身で探してきた町娘きい。亭主を恥ずかしいから「龍之進さま!」と呼べない、新妻のいじらしさが何とも可愛いです。一向に嫁ごうとしない龍之進の妹・茜にスポットを当てた【表題作】が、私はとても好きです。母とのカラミ場面も、密かに心を寄せる絵師・伊与太との暫しの別れ場面も、人情の機微を感じます。このシリーズも残り5作、いよいよ佳境に入ってきました。

  • ぶち さん

    捕り物余話の"余話"がますます意味を持って、物語に趣を与えてくれています。伊三次とお文の夫婦には二人の子も生まれ、幸で安定した暮らしをしています。この二人の暮らしはこれからも変らず、大きな波風の立たないものであって欲しいものです。それよりもこれからは、龍之進・きいの夫婦、伊与太と茜の世代へと移っていくのでしょうね。特に、大名屋敷へ奉公に上がった茜、師匠の許に修行に戻っていく伊与太の二人の関係はどうなっていくのでしょう? 「あとがき」に記された宇江佐さん病のことには少なからずショックを受けています。

  • ふじさん さん

    シリーズ10作目。伊三次とお文と友之進といなみの両夫婦も人生の節目を迎える。龍之進は、苦労人のきいと結婚。彼女の生い立ちや人柄、更には捕物余話が読み応えあり。妹の茜は、鬼小町と呼ばれ、嫁の話は応じないが、別式女としてて大名屋敷に奉公に上がることになる。伊与太は、修業先で兄弟子と揉め事を起こし、しばらく親元で龍之進の中間として似顔絵書き等の手伝いしていたが、茜の奉公をきっかけに、修行先を戻る。親の心を知ってか知らずか、季節の移ろいと共に、若者の心は揺れ動き、親の心配の種は尽きないが、収まるところにおさまる。

  • Shinji Hyodo さん

    前作『今日を刻む時計』で不破龍之進もめでたく妻を娶る事となりめでたく祝言の運びとなるも、事件は待った無しで飛び込んで来る。龍之進の妻となる『きい』が町家育ちで弾けていながらも、皆んなに愛される何とも言えない心地良い存在なのが嬉しい。伊三次の息子の伊与太と不破の娘の茜の関わりがまた初心で切ない。まめ心、あだ心…と言う言葉初めて知ったがこれも良い。宇江佐さんの後書きに泣けちまったよぉ´д` ;伊三次シリーズやめられない止まらない

  • ALATA さん

    (何やってんだか、二人とも)祝言の最中に船を漕ぐ龍乃進ときい。以前、自分生まれた日と婚儀の天気は同じだと教えられたことがある。秋晴れの日は心も温まる思いだ。火の見櫓でおしょうに焼き芋を渡すきい「雁が渡る」似顔絵がきとして中間の仕事をこなす「あだ心」が好み。伊三次とお文に分け知り顔で意見するお吉の大人びた言葉が溢れていて嬉しい限り★5※大名屋敷へ別式女として奉公することになった茜。絵の修行に戻る決心をした伊与太。二人の心にざわざわ風が吹きすさぶ。自作も楽しみ。

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人物・団体紹介

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宇江佐真理

1949年北海道函館市生まれ。95年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。99年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞を受賞。2001年に『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。2015年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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