屍の街 平和文庫

大田洋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784284800808
ISBN 10 : 4284800809
フォーマット
発行年月
2010年07月
日本
追加情報
:
216

内容詳細

ヒロシマ、ナガサキ、沖縄…。今語り継ぎ、子どもにつたえる、戦争の悲劇と平和への祈り。小説家である大田洋子が、自らの被爆の体験を、原爆症の恐怖とたたかいつつ密度の高い記録文学に結実させた作品。

【著者紹介】
大田洋子 : 小説家。明治36年(1903)11月20日〜昭和38年(1963)12月10日。広島県山県郡原村に生まれる。本名初子。大正9年4月広島市進徳女学校研究科に入学、10年同校卒業。11年安芸郡切串補習学校の裁縫教師、13年広島県庁でタイピストとして勤める。昭和4年(1929)文壇的処女作「聖母のある黄昏」を『女人芸術』に発表。同年10月大阪女人芸術支部結成。5年『女人芸術』主宰者長谷川時雨のすすめで上京。12年自伝小説「流離の岸」執筆(14年小山書店刊。32年日活で映画化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    著者は1945年8月6日の原爆投下に、爆心地から約1.5kmにある広島市内実家の2階で遭遇した。顔に裂傷を負ったものの命はとりとめ、その後廿日市から山中に入った玖島に向かい、そこで終戦を迎える。本書は8月から11月までを、作家の視点で克明に綴ったもの。被爆証言記だが、小説的な構成は配慮され、また作家自身の冷静な観察や内省がこれに加わる。まず特徴的なのはピカを「青い光」と表現していること。それに続く当日の描写は凄惨を極める。そして、その後に続く日々においては原爆症の恐怖が彼女を苛み続ける。原民喜の詩と並ぶ⇒

  • らぱん さん

    @とても生々しい。作家は病を得て戦争末期に東京から郷里へ帰る。8月6日午前8時15分被曝する。家の場所は爆心地から1.5キロほどの場所だ。家は爆風で壊れ、その後に起きた火災により跡形もなくなる。家人ともに逃れ河原で三日を過ごした後に広島を出て廿日市に避難する。その時々にどんな光景があったのか。何を見て何を聞いて、どう感じていたのか、どんな報道があり、どんな噂が飛び交っていたのか。街も人も一瞬で消えてなくなったわけではない。見て聞いて記憶し書かねばならないという作家の矜持が、もの凄まじい迫力になっている。↓

  • かふ さん

    原民喜は観念的な鎮魂歌のヒロシマ原爆文学だったが、大田洋子は身体的なルポルタージュの原爆文学。けっこうプライド高い人だと思うのだが、原爆で火傷を負いながら広島市街を彷徨い作家魂で記録していく。こういうのは女性の方が生々しい。その生々しさに最初の出版は削除版。5年後にようやく日の目を見たという作品。原爆の様子は阿鼻叫喚ということはなく、記憶が飛ぶような呆然自失という、暫くは何をしていいのかわからず指示を待っていたと。受動的な思考に慣らされた日本人観の危うさを述べている

  • 雪の行者山@加療リハビリ中 さん

    今年、初読。冷静に語ろうとする部分と、冷静にはどうしても語れない部分…作家の苦悩と現実をずいぶん感じることができる。白島あたりの描写でも書く人、通るあたりによってずいぶん違うんだなぁと。もちろん放射能の恐ろしさが分かったないっていう部分はあるのかもしれないけど、あの時点でおにぎりの炊き出しなんかがあったっていうのはすごいの一言に尽きる。市電も3日目には動いている路線があったそうだから。これも毎年読み直す一冊になった。

  • mimm さん

    広島で被爆、その後の台風を経験した小説家の記録文学。自らに訪れるかも知れない原爆症の恐怖、周囲に当たり前のように存在した死。ひしひしと迫ってきます。 他の原爆体験記と異なるのが、無力感と意外なほどの静けさ。これだけでも一読の価値ありです。

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