雪と花火という渋いチョイスにほれました。演奏もとてもすばらしいです。 　最近多田氏の作品がリリースされるようになり、とてもうれしく思います。しかし、何故あの「富士山」が収録されたＣＤが発売されないのでしょう、それだけが心残りです。

私は大学1年の時、組曲「雨」を歌い、多田武彦作品にほれ込みました。しかし、こんなにすばらしい多田武彦の作品が埋もれてしまっているのは残念としか言いようがありません。ぜひとも、これ以外にも他の様々な組曲を収録したCDが発売されることを願います。

“向かうところ敵なし”と言われていた1980年代後半の同志社グリーによる「中勘助の詩から」が素晴らしい！男声合唱の至宝である多田武彦作品のＣＤ発売は喜ばしいことだ。畑中良輔・福永陽一郎・北村協一の流れを汲む伊東敬司の指揮活動・ＣＤ制作（なにわコラリアーズ）に今後も期待したい。福永＆同志社グリーのライヴ録音や畑中・北村＆アラウンド・シンガーズの多田武彦作品の廃盤中のＣＤ復活も期待したい。

現在、多田武彦作品を収録しているＣＤはコレしかないと思うが、曲・演奏ともベストかも知れない。しかし、かつて、東芝から発売されていた畑中良輔、福永陽一郎、北村協一指揮のタダタケ作品のＣＤ群は印象に残っている。何故、廃盤のままなのか？また、ＣＤ化されなかった福永陽一郎指揮小田原男声合唱団（1975年録音）の不朽の名盤「雨」のＣＤ化を強く望みたい。録音史上に残る空前絶後の超名演だと思う。私はＬＰレコードで愛聴しているが…。

男声合唱ファン必聴の名盤だ。「雨」は指揮者の解釈にやや難があるのが残念だが、他の４曲は名演だと思う。「柳河」は東芝に北村と畑中の後年の名盤があるが廃盤中、「中勘」は東芝の畑中盤が一歩上か、「草心」は畑中の十八番で、東芝にも２種の名盤を残しているし、福永陽一郎＆同志社グリーの非常に男性的な名盤もあった。「雪明り」は東芝に福永盤もあったが、これは畑中盤に一日の長がある。北村には他の曲で多くのタダタケ名盤があった、。

ﾏｲﾅｰﾚｰﾍﾞﾙではあるが､待望の多田武彦作品集の発売は嬉しい｡この日の演奏会｢中勘助｣は当時全盛期を迎えていた同志社ｸﾞﾘｰでも屈指の名演だったと思うが､次に演奏された福永陽一郎指揮の｢岬の墓｣の超名演により印象が薄くなった感は否めない｡が､こうしてCDで久しぶりに聴くと当時の感動が蘇ってくる｡｢中勘助｣の録音には福永/日本ｱｶﾃﾞﾐｰ合唱団,畑中良輔/慶応ﾜｸﾞﾈﾙ,北村協一/関学ｸﾞﾘｰの名演があったが､現在廃盤だけに､この伊東/同志社ｸﾞﾘｰの名演は貴重である｡

こういうﾗｲｳﾞCDがﾘﾘｰｽされると､例えば福永陽一郎が指揮した同志社ｸﾞﾘｰｸﾗﾌﾞとのﾗｲｳﾞの名演の発売を期待したくなる｡1989年東西四連での｢月光とピエロ｣や1988年定期での｢わがふるき日のうた｣､あるいは1981年東西四連の合同演奏を福永陽一郎が指揮(編曲･訳詩も)したｼｮｽﾀｺｰｳﾞｨﾁ作曲｢革命詩人による十の詩曲｣から“六つの男声合唱曲”などを是非CD化して欲しいと思う｡福永の高弟･伊東恵司の｢中勘助の詩から｣は名演だが…｡

多田武彦氏の最高傑作とも言われる『雨』全曲盤がこれしかないのは情けない限りである。演奏は悪くないが、エコーの効きすぎた録音は疑問だ。かつて、ＬＰレコードで出ていた北村協一指揮関学グリー(ビクター)と福永陽一郎指揮小田原男声合唱団(東芝)の名演が懐かしい。終曲“雨”における福永盤の素晴らしいテンポとピアニシモは忘れられない演奏史上に残る感涙・冠絶の名演であった。ＣＤ化を切望する。

現役盤で唯一多田武彦作品を堪能できる1枚であり､演奏も素晴らしい｡｢雨｣は東芝のLPで出ていた福永陽一郎指揮小田原男声合唱団の演奏が今でも愛聴盤である｡｢柳川風俗詩｣と｢草野心平の詩から｣は畑中良輔指揮ｱﾗｳﾝﾄﾞ･ｼﾝｶﾞｰｽﾞの東芝盤が､｢雪明りの路｣は福永指揮関学ｸﾞﾘｰ盤の東芝盤､｢中勘助の詩から｣は福永指揮日本ｱｶﾃﾞﾐｰ合唱団のLP盤(東芝)か､畑中指揮慶應ﾜｸﾞﾅﾙの東芝盤が最高の演奏だと思う｡いずれも廃盤のため､再発またはCD化を強く望みたい!!

「雨」こそ「わがふるき日のうた」と並ぶ、多田武彦最高の名曲だと思うが、現役盤はビクターの吉村指揮のものしかない。差別用語があるために第１版収録の“十一月にふる雨”が差し替えられたこともあり、貴重かつ名演であった福永陽一郎指揮小田原男声合唱団（東芝ＬＰ盤）や北村協一指揮（立教グリーｏｒ関学グリー？）盤が廃盤のままであることが残念である。特に、福永盤の終曲“雨”は歴史に残る名演奏である。