黒百合

多島斗志之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488024383
ISBN 10 : 4488024386
フォーマット
出版社
発行年月
2008年10月
日本
追加情報
:
20cm,233p

内容詳細

父の古い友人に招かれた「私」は、別荘に到着した翌日に一彦とともに向かったヒョウタン池で、池の精と名乗る少女に出会う…。1952年夏、六甲で出会った3人の少年少女。文芸とミステリが見事に融合した傑作。

【著者紹介】
多島斗志之 : 1948年生まれ。早稲田大学卒。1985年の初長編『〈移情閣〉ゲーム』(別題『龍の議定書』)以来、国際謀略小説の秀作を次々に発表。次第に作風を変え、『不思議島』では本格推理、『海賊モア船長の遍歴』では時代冒険小説に挑むなど様々なジャンルの小説を発表、そのいずれもが練り上げられた作品で評価も高い。2003年の『離愁』以降は文芸作品の執筆が続いていたが、待望の新作である『黒百合』は作者が文芸とミステリを融合させ、その才人ぶりを遺憾なく発揮した傑作である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みも さん

    読友さんが良作とご紹介されていたので。極めて巧緻な技が光る緻密なミステリー文学。昭和27年…六甲の別荘地で出会う3人、14歳の少年・少女のひと夏の交流を回想形式で綴る。良家の子女・子息の初恋の羞恥や虚栄が漂う主旋律は、凪いだ湖面に映る深緑の山影の様な瑞々しい文体で、他愛もない出来事を誠実に抒情的に訥々と語る。それはあたかも少年時代に慣れ親しんだ清涼飲料水の味わい。しかし、事も無げに挿し込まれる戦前・戦中の別エピソードは、清涼素麺に密かに紛れ込ませたゴーヤの如し。その苦みが美味いか不味いかは読者の洞察次第。

  • モルク さん

    10年来読みたい本として記録してあったが、ついに手に取る!昭和27年六甲山の別荘地を舞台に、14歳の少年少女の出会い、淡い想い…そして合間に昭和10年のベルリンでの話が入る。東京から父の友人の持つ別荘に滞在した主人公。同じ年のその家の息子、そして別荘地で知り合う少女。当時の上流階級のお嬢様としては枠を外している感はあるが、そこがまた彼女の魅力。彼女に惹かれる少年たち。お互いに牽制し歪な三角関係となる。そこに殺人事件、急にミステリー。最後の真相で途中の違和感が解かれていく。ミステリーというより初恋物語。

  • aqua_33 さん

    多島さん初読み。14歳の2人の男の子と1人の女の子が六甲の別荘地で出会い、微妙な三角関係を築き、読んでるものには甘酸っぱい青春物語を感じさせる。というのは表の顔で裏は何とも複雑怪奇なミステリー。思いっきりミスリードされ、最後に真犯人を知り驚愕。が、イマイチスッキリせず、ネタバレサイトへGo。そこで二度目の驚愕。うーん、素晴らしいとずるいが紙一重の作品。でも嫌いじゃない。《2018年60冊目》

  • chiru さん

    ミスリードに気付かない場合、少年少女のひと夏の友情&初恋物語で終わってしまう。初恋物語だけでも完成度が高いため、ぼんやりしてるとどこがミステリーなのか不明になりそう。頭の中で系図や時間軸や名前を整理して進まないと、わからなくて、読むのにすごく時間がかかってしまった。わたしがここは絶対おかしいなと思ったのは『肉体の深みには入ることのないママゴトのような交際』の部分だけ。他の伏線に一切気付けなかった。騙されても爽快ですらあるすごい作品でした!★5

  • たか さん

    少年少女のひと夏の淡い恋物語を縦軸に、戦前のベルリンの女の話と車掌と女学生の恋物語を横軸にして、物語は進行していく。 ラストで明らかにされる叙述トリックと読者をミスリードさせるレッドヘリングの仕掛けが鮮やか! 探偵役がいないために、唐突に訪れるラストの真相に一瞬ついていけなくなる。ページ数が少なく、シンプルなストーリーだからこそ驚愕度は大きい。B評価

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人物・団体紹介

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多島斗志之

1948年生まれ。早稲田大学卒業。82年、多島健名義で執筆した「あなたは不屈のハンコ・ハンター」で第39回小説現代新人賞を受賞。85年『“移情閣”ゲーム』(別題『龍の議定書』)で本格的にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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