漱石の思い出 文春文庫

夏目鏡子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167208028
ISBN 10 : 4167208024
フォーマット
出版社
発行年月
1994年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,462p

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ケイ さん

    後書きを書かれた漱石のお孫さんを伴侶とする半藤一利さんの物をいくつか読んで漱石の素顔をなんとなく想像はできたが、また新たな一面を見せてもらった。漱石の行ったロンドンはヴィクトリア朝末期。女王のお葬式の日にもロンドンにいたのだから、かの国に日本から言った漱石の心細さといったらなかったろう。心を病むのも無理はない。それにしても、松岡氏は役得だなあ。私はどちらかというと他の文豪とのお話も聞きたいのだけれど、そうでないところを一番知りたかったのは松岡氏だったのではないかしら。解剖のことなどは端折って欲しかった。

  • はたっぴ さん

    ドラマ『夏目漱石の妻』がとても面白い。夫婦役の二人がはまり役で体当たりの演技に釘付けなのだが、漱石の気鬱(頭の病気)がここまで酷いとは知らず、原案である作品も読んでみた。こちらは本物の妻(鏡子)により、夏目家の日常がつまびらかになっている。裏表のない鏡子らしく、気取らない普段使いの言葉で語り尽くされており、大変読みやすかった。中でも(正岡子規の病床記と同じように)神経衰弱や胃潰瘍といった病との闘いが凄まじい。その時々の病状が作品に投影されていたこともわかり感慨無量だった。これからも大切に読んでいきたい。

  • Willie the Wildcat さん

    人生の伴侶。氏の人柄そして作品を、奥様故の視点から振り返る。伴侶故の悲喜交々の思いが滲む。挙げたらキリがないが、前者は愛子への最期の言葉と雛子死後の家族との時間。後者は『草枕』と『大塚楠緒子(思い出すこと)』。一方、伴侶故ののエピソードでは、やはり修善寺における奥様の日記。緊迫感と奥様故の視点。思わず笑ったのが、筆子の日記送付の件。氏も怒るに怒れなかったろうと推察。(笑)

  • yumiko さん

    夏目漱石夫人鏡子の語りを娘婿である作家松岡譲がまとめた一冊。名だたる文豪しての漱石ではなく、持病に悩みながら作家として名を成していく人間漱石の姿が、良きことも辛きことも包み隠さず明かされている。鏡子夫人の率直な語りも、それを生き生きと上手く形にした松岡譲の腕も素晴らしい。神経衰弱時の描写はかなり衝撃的だったけれど、解説でお孫さんが書かれているように、愛情が感じられるから不愉快にはならない。素顔の漱石は元より、添い遂げるとはどういうことかを体現したかのような大らかで芯の強い夫人の姿が心に残る一冊だった。

  • けぴ さん

    漱石の妻、鏡子さんによるエッセイ。松山、熊本、東京と転居。同じ土地でも度々引越し。それなりの収入はあったようですが裕福ではなく、泥棒にもしばしば入られる。漱石は人情にあつく交友も多かったようで、それをもとに、猫など書いた様子が良く分かります。明暗の主人公か痔で手術する描写も実体験からきているのですね。ただし時折、キレてしまうことがあり、DVもあったようです。吐血で亡くなるのですが解剖もされており、胃潰瘍が証明される記述は読みにくいが興味深かった。いわゆる伝記とは異なる好著。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品