吾輩は猫である 新潮文庫 改版

夏目漱石

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101010014
ISBN 10 : 4101010013
フォーマット
出版社
発行年月
1970年01月
日本
追加情報
:
16cm,610p

商品説明

中学教師苦沙弥先生の書斎に集まる明治の俗物紳士達の語る珍談・奇譚、小事件の数かずを、先生の家に迷いこんで飼われている猫の眼から風刺的に描いた、漱石最初の長編小説。江戸落語の笑いの文体と、英国の男性社交界の皮肉な雰囲気と、漱石の英文学の教養とが渾然一体となり、作者の饒舌の才能が遺憾なく発揮された、痛烈・愉快な文明批評の古典的快作である。

<夏目漱石>(1867-1916)江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

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あまりにも有名な小説であまりにも有名な書...

投稿日:2021/07/09 (金)

あまりにも有名な小説であまりにも有名な書き出し。猫目線で人間を描写するユーモアたっぷりの作品です。初めて読んだのが中学生の時でラストが本当にびっくりしました。大人になってから読み返すと、あの終わり方にした夏目漱石の才能はやっぱり凄いと感じました。

Yuki さん | 神奈川県 | 不明

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余りに有名な書き出しでありながら、長編で...

投稿日:2009/12/26 (土)

余りに有名な書き出しでありながら、長編である上、遅々として進まない展開に業を煮やして挫折した人も多いのでは? 視点の違いをポイントにすえた作品は、物事のみる側面に角度をつける大切さを気付かせてくれる。

サニーデイズ さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 馨 さん

    吾輩(猫)が頭が良く可愛かったです。主人や寒月、迷亭の会話はくだらないものや今も変わらないような話題、哲学的で難しい話もあり夏目漱石の考えが凝縮されている気がしました。吾輩(猫)も哲学的や(何故か知っていて)難しい賢いことを言っていてこれも夏目漱石の思想だろうと勝手に感じました。猫目線からの人間は単純でくだらなく他愛のない些細なことで怒り勘違いしムキになったり哀れで不完全。人間ってなんだ?じゃないけれども改めて偉人も一般人も同じなんじゃないかと思いまいました。吾輩の最後のシーンは有名。

  • 夜間飛行 さん

    我輩と自称する猫が、苦沙弥先生とその書斎に出入りする高等遊民の言動をつぶさに観察し、面白おかしく語る。ただし庶民の常識を基調として権威ぶらず、肩が凝らない。社会風刺も利いているが、それよりも雅俗混交の面白さに惹かれる。この心の柔らかさは古今集の権威を否定した子規の影響か。俗で狭苦しい日常と、雅な教養の擦れ合いを、明るい笑いと仄かな寂寥の中に描いている。一番好きな銭湯の場面を病院の待合室で読んだら、笑いをこらえるのが大変だった。中でもニーチェの下りは、西洋の超人を真っ裸の日本人に置き換えていて実に可笑しい。

  • のっち♬ さん

    中学の英語教師の家で飼われる猫が観察する『太平の逸民たち』の人間模様。風刺的・戯作的で滑稽味の効いた人物描写、諧謔に富んだ歯切れの良い文体は当時の著者ならでは。また、独特の鋭い洞察には彼の忌み嫌う探偵根性にアンチテーゼをかますようなドライさが貫かれている。持ち前の豊かな語彙による溢れ出るような言語演出は圧巻。「個性の自由を許せば許すほどお互いの間が窮屈になる」「吞気と見える人々も心の底を叩いて見るとどこか悲しい音がする」—自らの欠点も交えながら人間讃歌へ帰結させる幕切れは執筆作全体への往還性を感じさせる。

  • れみ さん

    吾輩こと中学校教師・苦沙弥先生宅で飼われている名前のない猫の視点から描かれる様々な人々によって巻き起こされる様々な事件のお話。難しいところも色々あったけど先生はもちろん家族や訪ねてくる人たちがそれぞれにちょっとずつ可笑しいところがあって面白い。迷亭の図々しい感じと細君と雪江さんの会話が好き。最初の方みたいな他の猫との交流がずっと描かれていくのかと思ってたから少し意外。吾輩は猫っていうよりは小さいおじさんが猫の着ぐるみに入ってるみたいな感じ^^;だからあんな最後になったのか…とかつい想像してしまうなあ。

  • 優希 さん

    凄く面白いです。一言でいえば猫の皮肉垂れ流しといったところなんですが、ユーモアたっぷりですよね。主人公が名無しの猫というところから笑えます。中学教師苦沙弥先生のもとに日に日に集う人々の様子を風刺たっぷりに書いています。講壇調でありながら、英国の社交界のような格調と皮肉の雰囲気がとてもいい感じでした。途中で小さな事件も起きたりするので最後まで飽きずに楽しく読むことができました。強烈なインパクトと愉快で痛快な文明批評にのめりこんでしまいます。こういう楽しい本って大好きです。

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人物・団体紹介

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夏目漱石

1867年、現在の新宿区生まれ。1890年、東京帝国大学文科大学英文科に入学。1895年から96年まで、『坊っちゃん』の舞台である松山中学校で教鞭を執る。1900年9月、イギリス留学出発。1905年、『吾輩は猫である』を俳句雑誌「ホトトギス」に連載。1907年、朝日新聞社に入社。以降、朝日新聞紙上に

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