罪の声 講談社文庫

塩田武士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065148259
ISBN 10 : 4065148251
フォーマット
出版社
発行年月
2019年05月
日本
追加情報
:
535p;15

内容詳細

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。それは日本を震撼させた脅迫事件に使われた男児の声と、まったく同じものだった。一方、大日新聞の記者、阿久津英士も、この未解決事件を追い始め―。圧倒的リアリティで衝撃の「真実」を捉えた傑作。

【著者紹介】
塩田武士著 : 1979年兵庫県生まれ。関西学院大学卒業後、神戸新聞社に勤務。2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞、’11年、将棋ペンクラブ大賞を受賞。’12年、神戸新聞社を退社。’16年、『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞。同書は「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、第14回本屋大賞第3位にも選ばれた。’19年、『歪んだ波紋』(講談社)で第40回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    塩田武士は初読。本書は1984年〜85年にかけて起きた「グリコ森永事件」の資料を駆使して、あり得たかもしれない事件の真相、あるいは犯人像を描き出そうとする試み。文章・文体はけっして練達したものとは言えないが、真摯に向かい合う姿勢は好感も持てるし、また成功をもたらしてもいるだろう。構成上も工夫が凝らされており、例えばプロローグの置き方や、当事者(かも知れない)の甥と新聞記者の2方向から事件の解明に向かう手法などは他にあまり類を見ないもの。そして、何よりもいいのはその視点の暖かさと、他者への信頼とである。

  • ソルティ さん

    はじめは少し読みにくいと思ったものの、途中から真実へ近づいていくほどにスリリングで目が離せない!グリコ・森永事件は犯人や目的など分かっておらず、この話は途中から創作だけれど、本当にもしかしたらこんな真実だったのでは。子供を事件に巻き込んで未来を潰してはいけないという強いメッセージを感じた。大人に振り回された子供は陽の当たる道を歩けない。涙が出た。辛いだろうな、こんなの。「俊也は耳を塞ぎたくなった。真相に迫りたいという思いより、逃げ出したい気持ちの方が大きかった。娘を持つ身として、耐えられない話だった。」

  • 紫陽花 さん

    グリコ・森永事件を追った作品。初読みの作家さんの本でした。くせもなくすんなりと読める構成でした。この事件のことはよく覚えています。ただ、この本を読むと 学生運動や総会屋のことが出てきたり、市民に反権力意識があったり…。それと今は街のあちこちに防犯カメラが設置されています。当時のような時間は起こりにくいのかなとも感じました。30年ですか…。短いようで時代の移り変わりは激しいものですね。

  • 白いワンコ さん

    昭和の大企業恐喝事件をモチーフにしたフィクション小説。いくつか偶然が重なったとはいえ、未解決事件がここまで鮮やかに甦る様に違和感を覚えるが、本来の姿が明快に示されるという点で不快ではない。そして来年の映画化が決定しているそうです。このボリュームをそのまま再現するのは難しいでしょう

  • 『よ♪』 さん

    あのグリコ・森永事件が題材のフィクション。とても心に響く作品だった。事件に使われたカセットテープを見つけてしまった主人公。未解決事件の特集記事を担当することになった新聞記者。視点を交互に少しずつ真実に近づいていく。そのリアリティに驚愕する。当時は幼心に『ひと殺しじゃないのに何故悪い人扱いなんだろう』と思っていた。その気味悪さ、居心地悪さ。まるで掛け違えたボタンの様な。1985年の夏のあの日、日本中の関心はあちらへ──。そして、終幕。置き去りになってしまった気持ち。それが漸く伏線回収できそうな、そんな作品。

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