国語授業をどうやっていいか悩んでいる小学校教員は多い。 その原因はもろもろあるが，大きな原因の一つに指導事項が整理されていないということがあるだろう。 本書は「聞く」「話す」「読む」「書く」領域ごとに指導事項が整理されている。 しかも，4領域それぞれの関連が分かるように示されているため，他の領域で扱ったことをこの領域でこう生かす，的な指導が見えるようになっている。 とくに小学校は，物語文を読めばいい，説明文を読めばいいという指導に陥りがちだが，その教材にある教えるべき指導項目に着目し授業を作ることができる。 そうすれば，「気持ばかり問う物語文」「段落わけばかりする説明文」授業からの脱却が図れると思う。 若手でもベテランでも，バイブルとなること間違いなしの一冊である。 私はこの年まで，これほど整理された本を見たことがない。 これは，いつも傍らに置き学び続けたい本である。