夜中の薔薇 講談社文庫

向田邦子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062933285
ISBN 10 : 4062933284
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
追加情報
:
320p;15

内容詳細

気に入った手袋が見つからなくて、風邪をひくまでやせ我慢を通した二十二の冬以来、“いまだに何かを探している”…(「手袋をさがす」)。凛とした自己主張を貫いた半生を語り、平凡な人々の人生を温かな眼差しで描く名文の数々。突然の死の後も読者を魅了してやまぬ最後のエッセイ集。文字が大きくなった新装版。

目次 : 1(本屋の女房/ 楠 ほか)/ 2(こんにゃく・トーチカ/ ムトートシコ ほか)/ 男性鑑賞法(鶴賀伊勢太夫/ 荘村清志 ほか)/ 3(手袋をさがす/ 時計なんか恐くない ほか)

【著者紹介】
向田邦子 : 1929年東京生まれ。脚本家、エッセイスト、作家。実践女子専門学校(現・実践女子大学)国語科卒業。映画雑誌の編集者を経て放送作家になり、テレビ・ラジオで活躍。乳癌の発病をきっかけにエッセイを書き始め、’80年に初めての短編小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞。しかし、翌年8月、台湾旅行中に航空機事故で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • nico🐬波待ち中 さん

    1981年8月22日に飛行機事故で亡くなられて今年で没後40年の向田さん。事故のことは未だに印象深い。エッセイ中の海苔弁、麻布の卵等は食べたくなるものばかり。印象深かいのは『手袋をさがす』。向田さんの若い頃から培った信念がよく分かった。妥協しない潔さ。熟考に熟考を重ねて、でも結論はさっぱりと。向田さんの自分に嘘のない生き方に共感しきりだった。そして『時計なんか恐くない』。どんな毎日にも生きている限り無駄はない。焦りも後悔も貴重な栄養。向田さんのどこまでも前向きな考え方を改めて知り、泣きそうになった。合掌。

  • Roko さん

    「寺内貫太郎の母」で語られる女たちの生きざまが生き生きとしていて、年をとっても口の減らない老婆というのもなかなかじゃないと思えました。残念なのは、向田さんがそんな老婆になる前にお亡くなりになってしまったことです。そして、お金ばあさんの歳になった向田さんの随筆を読んでみたかったなぁと思うのです。「手袋をさがす」の中の”清貧は、やせがまん。謙遜は、おごりと偽善に見えてならないのです。”という言葉が重いなぁと思うのです。

  • あや さん

    「手袋をさがす」が読みたくてのんびり探していたら、先日新装版が発売されてすぐさま購入。読むのが勿体なくて今日まで寝かせていたけれど…思った通り、とてもよかった。私の生まれる前には亡くなっていた女性が、その時代をあるがままに生きていこうと決断するのはどれだけ難しいことだっただろう。生き方について、しばらくぐるぐる考えてしまいそう。

  • MIHOLO さん

    気に入った手袋がみつからない。気に入らない手袋をはめるくらいなら、はめない方がマシだと思ってた。それは「手袋」だけを指しているのではなく、人生そのものにおいても 納得できなければ許せない。仮に妥協しても、自分に嘘をつく芝居など出来ない。「手袋をさがしている」のは生きることへの情熱が人一倍あったからじゃないのかと思う。そんな向田さんが事故で亡くなってしまうなんて運命って本当にわからない。ご存命なら、92歳?かな。古さを感じさせず、今でも新装版として増刷され続けるのは向田さんの魅力がいつの時代も伝わるからだね

  • まさ☆( ^ω^ )♬ さん

    丸善ジュンク堂書店スタッフが選ぶ夏の文庫50の一冊。向田さんのエッセイは一度読んでみたいと思っていたので、丁度良いと思い購入。どのエッセイも楽しく、1980年に発行されたものとはとても思えない新鮮さを感じました。特に「手袋をさがす」は何度も読み返したいと思う印象深さでした。これをきっかけに向田作品を読んで行きたいと思いました。

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人物・団体紹介

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向田邦子

1929(昭和4)年、東京生まれ。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集記者を経て放送作家になりラジオ・テレビで活躍。80年に初めての短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞し作家活動に入ったが、81年8月航空機事故で急逝

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