平成史講義 ちくま新書

吉見俊哉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480071989
ISBN 10 : 4480071989
フォーマット
出版社
発行年月
2019年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
304p;18

内容詳細

平成の三〇年間は、グローバリゼーションの進展の中で、戦後に形成された日本的システムが崩壊していく時代だった。政治、経済、雇用、教育、メディア、防衛―。昭和の時代にはうまく回っていたものがすべて機能不全に陥り、そこから立ち直ろうとする挑戦の失敗と挫折の繰り返しが、平成史を特徴づけている。「平成」という時代を過去に葬り去ることなく、失敗の歴史を総括し、未来への指針を示すために。各分野の第一人者が一〇のテーマで見通す、最もリアルな平成史。

目次 : 第1講 昭和の終焉/ 第2講 「改革」の帰結/ 第3講 官僚制・自治制の閉塞/ 第4講 会社の行方/ 第5講 若者の困難・教育の陥穽/ 第6講 メディアの窮状/ 第7講 平成リベラルの消長と功罪/ 第8講 中間層の空洞化/ 第9講 冷戦の崩壊/ 第10講 アメリカの後退・日本の漂流

【著者紹介】
吉見俊哉 : 1957年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専門は社会学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ころこ さん

    私見ですが、平成とは、昭和の終わりに問われた問いを考え続けた時代であり、その問いには答えられないで終わる時代だと思っています。現在は所与である状況が、実は異なる現実だったかもしれないことは無数にありました。答えるとは、正解を導き出すことですが、そのことに我々はことごとく失敗してきました。なぜ、我々の無意識は誤った解答をし続けるのでしょうか。一部のひとは、もはやその問いを手放しています。「何か問題でも?」という態度は、政治信条に限らず多くいます。ロスジェネは否応なく、その問いを切実に抱いています。他方で、あ

  • k5 さん

    シリーズ平成。複数の書き手による論集だが、編者の吉見俊哉の文章が群を抜いて面白いです。「平成のバブルは、決して欲深い人の狂気から生じたのではなく、八十年代以降の国際経済のなかでのそれなりに合理的な対処が重なるなかで半ば必然的に生じたのである」というように、円安、低金利のコンテキストの中では産業構造の改革なんかしないで、金融的な手段で利益を上げようとするのが当たり前、というのは目からウロコ。岩波新書の『平成時代』も読んでみるか。

  • hatayan さん

    政治、若者、格差などのテーマから平成の世相を評論。 バブル崩壊で失敗と挫折を重ねた一方、政治などで挑戦と改革を試みた時代が平成だったと概括。 現政権では官邸主導が強化された反面忖度を生む弊害が出ていること、「人間力」を強調する教育施策が奏功、若者を国家の枠にまとめる為政者の意図が実現されつつあること。 日本は覇権を失いつつあるアメリカと運命をともにし、アジアで孤立する未来が待ち構えていること。 大震災、PKO、ゆとり、ケータイ。すべて平成に体験したものだったのです。 各章の最後に添えられた参考文献が充実。

  • 吟遊 さん

    専門家を集めた各論集。全体の方針がよくわからず、個性の強い書き手が持論を展開する。専門性は高く、おそらく信頼できるのだと思うが、その分、切り口はマイルドなことが多い。結論がすぐ出るものでもない。トータルの本として平成像を示せていないのが惜しい。

  • かんがく さん

    平成がもはや歴史として捉えられる時代になっている。まあ内容は歴史学というより、政治学と社会学と行った感じ。55年体制末期から細川を経て、橋本行革からの小泉構造改革、民主党政権、そして安倍政権たいう流れについて、2、3、4章ではそれぞれ政治、官僚と地方自治、会社と労働者の面から記述。5、6章の教育とメディアは浅い。7章の保守/革新対立の後にリベラルが登場した流れと、共産党を保守とみなす若者の分析が面白い。冷戦と55年体制とバブル、この3つの終わった後の時代だが、小泉政権と現在でもだいぶ違うのだなという印象。

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