磔 文春文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167169121
ISBN 10 : 4167169126
フォーマット
出版社
発行年月
1987年04月
日本
追加情報
:
16cm,295p

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読書メーターレビュー

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  • ケンイチミズバ さん

    耳を削がれ雪の中を裸足で京都から長崎まで歩ける気力は何がもたらすのでしょう。改宗を促した藩の重役は返された言葉に面食らいます。少しも苦しくはない。早くイエス様のもとに行きたい。貧しい者の気持ちを理解することのなかった支配層に信仰心の強さは脅威でしかなく、彼らに情けをかけるべきか否か最後まで逡巡します。秀吉も妥協するように貿易は大事。そして信者が日本一多い土地なのですから。最後の願いを聞き入れたことで図らずもゴルゴダの丘が再現されることになります。宗教に偏見を持つことはしまいと思うことが時々ながらあります。

  • yoshida さん

    幕末と戦国後期の短編集。表題作は豊臣秀吉が伴天連追放令を出したことによる、宣教師とキリシタンの処刑を描いている。当時の欧州では植民地化の尖兵としてキリスト教布教があった。敢えて書くがキリスト教にも信者にも罪はない。問題は植民地化政策と結びついていたと言うこと。世界的にも南米の植民地化が例としてある。当時の日本でも長崎が切支丹大名の戦費調達の担保としてポルトガル領となっていた。更には多くの日本人が奴隷として売られていた。秀吉の対応は英断だと思う。幕末物は後の長編の雛形もある。吉村昭さん特有のリアルさは健在。

  • kinkin さん

    タイトルの「磔」、人は何故宗教に救いを求めるのか遠藤周作の「沈黙」に通じるテーマだと感じた。「コロリ」は医者沼野玄昌を描いたもの、疫病が人に体だけでなく心も奪い去ってゆく悲しさ。「動く牙」は水戸天狗党が京都に向かう途中捕らえられ多くが斬首、死罪・獄死となってゆく。気になったのは斬首や死罪になった中には三歳から15歳までの子どもが含まれていたこと。子どもたちの首をはねた侍の気持ちはどんなだっただろう。こんなことが行われていた時代と現在の北朝鮮から聞こえてくる出来事がダブってならなかった。

  • あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。 さん

    参勤交代・大名行列と検索したら出てきた本。コロリ(コレラ菌大繁殖)が怖い。

  • アッシュ姉 さん

    吉村昭さん17冊目は歴史小説短編集。長編に引けをとらない読み応えでじっくり堪能した。もともと日本史は好きだったが、歴史の奥深さと面白さにあらためて気づかされる。船ものに目覚めたのも吉村さんのおかげ。五編すべて興味深く、詳しい感想は後日追記したいが、二十六聖人殉教を描いた圧倒される表題作、フェートン号事件の背景「三色旗」、日露和親条約締結を求めて来航したロシア船「洋船建造」が特に印象的だった。

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006年(平成

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