戦艦武蔵 新潮文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101117010
ISBN 10 : 4101117012
フォーマット
出版社
発行年月
2009年11月
日本
追加情報
:
16cm,316p

内容詳細

日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」―厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か?非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか?本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。

【著者紹介】
吉村昭 : 1927‐2006。東京日暮里生れ。学習院大学中退。1966(昭和41)年『星への旅』で太宰治賞を受賞。その後、ドキュメント作品に新境地を拓き’73年『戦艦武蔵』等で菊池寛賞を受賞。以来、多彩な長編小説を次々に発表した。周到な取材と緻密な構成には定評がある。主な作品に『破獄』(読売文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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写実的な情景描写が前面に出すぎてしまい、...

投稿日:2021/04/17 (土)

写実的な情景描写が前面に出すぎてしまい、実写を見ているようなリアルすぎる表現が裏目に出てしまったかも・・・ 旧日本海軍の元旗艦にして戦艦大和の姉妹艦である悲劇の戦艦武蔵の着工から沈没までの物語。 流石に徹底したルポを土台として書かれているだけあって写実的な描写の中が他の小説とは一味違うが、砲弾で吹き飛ばされる人間はまるで「物」でも描かれているような錯覚に陥る。 戦争における「人の死」などはそんなものなのだという吉村氏の目論見が 文章にも表れているのはわかるが、個人的にはリアルすぎて平和ボケした私には近寄りがたいものを感じた。

I.O.U さん | 北海道 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ehirano1 さん

    戦艦武蔵は当に人間の狂気とも言えるエネルギー(≒国家存亡を賭けたエネルギー)が造り出したバケモノであり、戦争が惹起した人間の狂気の象徴だったのかもしれないと思わずにはいられませんでした。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    新潮百冊】戦艦武蔵の建造前に軍縮による建造の中止があることを知る。あとがきにあるように、戦争が一部の人によるものだけでなく、大勢の人が関係するいくつかの側面を切り出すことが重要。造船技術がその一つとして大切であることが分かる。軍の機密保持と技術の伝承の均衡の難しさを知る。

  • yoshida さん

    今年「戦艦武蔵」がフィリピンの海底で発見されたニュースを見て、久し振りに再読しました。資源の乏しい日本では、「巨艦巨砲主義」のもと、国土を守るため不沈艦「大和」、「武蔵」の建造を始める。軍と民間の技士の叡知を集め、膨大な資材を費やし「武蔵」は完成する。しかし、既に日本海軍自らが航空機の戦艦への優位性を世界に示した後であった。「武蔵」が完成する様は感動する。「武蔵」は捷一号作戦で壮絶に轟沈。生き延びた乗組員も続く陸戦で亡くなる。戦争という巨大な国家事業による莫大な犠牲。国家の舵取りを誤ってはならない。

  • kinkin さん

    戦争は、多くの人命や資産を失わせる。この戦艦武蔵も、膨大な金と人力で作られる。ぜったいに沈まないという幻想と共に、参戦。結局は大型戦艦は時代遅れとなり米軍の空からそして潜水艦からの攻撃で撃沈される。大型戦艦を作ることが出来た情熱と技能が戦争以外で使われていたらどうなっていただろう。戦争は多くのものを作りだし、多くのものを失うことを改めて感じた。

  • TCD NOK さん

    艦の長さと幅、甲鉄の厚さ、主砲の長さと前例のない規格外の戦艦、武蔵。日本海軍の守護神になるべく最高機密の基で製造されたが、実戦に投入されたときは、戦果を左右する兵器の主役は大空を自在に舞う戦闘機だった。内容の半分以上は製造について書かれ、残りは訓練とレイテ沖海戦での武蔵とその乗組員の凄まじい戦闘ぶりが書かれている。武蔵が沈めば日本も沈む。そこまで言わしめた武蔵が単艦で、米軍の戦闘機・爆撃機の波状攻撃を迎え撃つ場面は圧巻です。そして、凄惨を極めてます…。

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人物・団体紹介

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成1

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