Product Details
ISBN 10 : 4065382572
Content Description
舞台は、古川が映画祭のために訪れたドイツ・フランクフルト。見知らぬ街で、見知らぬ人と触れ合い、揺れ動く古川の姿を、カメラが追いました。5日間もの間、朝から晩まで、スケジュールの合間や映画祭の裏側までもカメラが彼女を追うという、「ドキュメント」に近い手法でシャッターを重ねていったこの写真集は、まさに「古川琴音の内側」さえも鮮やかに写し出しています。
目の前で起こる様々な出来事や状況に、戸惑い、悲しみ、喜ぶ。そのヴィヴィッドな感情の発露がそのままページになっていることが、本書の最大の特徴といってもいいかもしれません。今回の写真集を作るにあたって古川は「主人公はすごくわかったような気がするが結局何もわからない人というイメージにしたい」と言っていました。なかなかメディアでは見ることのない彼女を見ることができるという点では、読者はページをめくるごとに彼女に近づき、でもくるくると変わる彼女に翻弄されるようにまた遠ざかる。まさに彼女の思いを体感していただける一冊になっています。
様々な衣装も見どころの一つ。普通の写真集のように演出されたものを着ているわけではありません。驚くほど並べられた量の服の中から、その時々の気分に応じて古川が「今はこれが着たい」と思ったものを着ています。フリータイムで街に繰り出すときにはレザーのショートパンツ、ホテルの部屋では光で美しく透けるピンクのシフォンドレス、夜の外出はブーツに派手なワンピースではしゃぎ、湖畔では自分自身と向き合う姿で撮られています。
撮影は盟友ともいうべき写真家、松岡一哲。彼女がまだデビューしたばかりの頃に制作され、カルト的人気を誇る写真集『pegasus01 古川琴音×松岡一哲』から7年を経て再タッグとなりました。
俳優としても、一人の女性としても、まだまだ未完成であるがゆえに大きな可能性を秘めた古川琴音の現在地をたっぷり詰め込んだ176ページです。本人からのコメントは「いつも応援してくださっているみなさんに感謝の気持ちを込めて、この作品をお届けいたします。私の新しい一面をぜひ感じていただければ嬉しいです」とのこと。
フランクフルトのくもり空も、少しミステリアスな街の雰囲気と相まって、どこかファンタジーのような世界観を感じられます。まさに映画を見ているような一冊です。
《著者情報》
松岡一哲(まつおか・いってつ)
1978年岐阜県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。写真家として活動するかたわら、2008年6月よりテルメギャラリーを立ち上げ、運営。主にファッション、広告などコマーシャルフィルムを中心に活躍する一方、日常の身辺を写真に収めながらも、等価な眼差しで世界を捉え撮影を続ける。主な個展に「やさしいだけ」タカ・イシイギャラリーフォトグラフィー/フィルム(東京、2020年)、「マリイ」Bookmarc(東京、2018年)、今秋に個展開催予定。
古川琴音(ふるかわ・ことね)
1996年10月25日生まれ、神奈川県出身。2018年にデビュー。
短編映画「春」(18)で第20回TAMA NEW WAVEベスト女優賞を受賞し、第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した映画「偶然と想像」(21)の第一話で主演を務める。近年の主な出演作に映画「みなに幸あれ」(24)、「言えない秘密」(24)、「海のはじまり」(24/CX)、大河ドラマ「どうする家康」(23/NHK)、舞台「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド 〜虚空に触れて〜」(24)がある。声優に初挑戦した長編アニメーション映画「花緑青が明ける日に」が待機中。
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