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ダーウィンの呪い 講談社現代新書

千葉聡 (進化生物学)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065336915
ISBN 10 : 4065336910
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
千葉聡 ,  

Content Description

読み始めたら止まらない!サイエンスミステリーの傑作。ダーウィンが独創した「進化論」は、科学に革命を起こした一方で、3つの「呪い」を生み出した。

目次 : 第1章 進化と進歩/ 第2章 美しい仮説と醜い事実/ 第3章 灰色人/ 第4章 強い者ではなく助け合う者/ 第5章 実験の進化学/ 第6章 われても末に/ 第7章 人類の輝かしい進歩/ 第8章 人間改良/ 第9章 やさしい科学/ 第10章 悪魔の目覚め/ 第11章 自由と正義のパラドクス/ 第12章 無限の姿

【著者紹介】
千葉聡 : 東北大学東北アジア研究センター教授、同大学院生命科学研究科教授(兼任)。1960年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。静岡大学助手、東北大学准教授などを経て現職。専門は進化生物学と生態学。著書『歌うカタツムリ―進化とらせんの物語』(岩波科学ライブラリー、2017年)で第71回毎日出版文化賞・自然科学部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    歴史上最も多くの人命を奪った科学思想は、間違いなくダーウィンの進化論に基づく「生存競争と適者生存」の論理だ。科学の力で人を改良できるとの幻想を生み、実行するのは正義であり進歩だとの確信を植えつけた。先頭に立って推進したピアソンやダヴェンポートはリベラルな学者であったが、アメリカでは黒人などの劣等人種を排除すべきとする優生学が広まった。その影響を受けたナチスは民族浄化の優生学を唱え、ユダヤ人虐殺やT4作戦に走ったのだ。ゲノム編集技術を手に入れた今、人類は優れた子孫を残したい誘惑にどこまで耐えられるだろうか。

  • trazom

    ダーウィンの進化論を起点として、進化学の発展の歴史や、社会に与えた影響などを辿るとても面白い読み物。あのカイ二乗検定のピアソンが思いがけず登場するなど、興味深い話題が満載。無方向で無目的な進化論が適者生存の進歩史観に換骨奪胎されたり、道徳観や倫理観によってラマルキズムが指向され続けた歴史を目の当たりにして、科学が、形而上的な思索に翻弄され続けることの危うさを痛感する。後半部で「ダーウィンの呪い」が優生思想という亡霊を生み出したことが語られるが、その危うさは、ゲノム編集の技術を手にした現代に繋がっている。

  • ねこ

    ダーウィン。1800年代に活躍したイギリスの高名な科学者で進化論を唱え「種の起源」の執筆者。当時の宗教から科学→創造論から進化論と大きな時代の転換点だった事が推察されます。その後の100年は「ダーウィンの呪い」の時代。「最も強い者が生き残るのではない。最も賢いものが残るのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である」…企業経営者や政治家が大好きな言葉であるがこれこそ「ダーウィンの呪い」の象徴。ダーウィンはこんな事言っていない。英国上流中流階級や独国ナチスの都合のいい科学的根拠の道具に成り下がってしまった。

  • 樋口佳之

    「個人の自由と平等の追求者は、容易に個人の犠牲と差別を強いるようになるという教訓」/後半の優生学に関わる部分は重大なお話。優生学と進化学は両輪。/「お金には十分余裕もあったし、ベストな遺伝子配列を持つ組合せを操作して、その操作が上手く行ったものを選んで(上手くいかなかったものは廃棄して)あなたが生まれた」なんて言われたらどうなるのだろう。「だからあなたはすごいし、実際良く出来てる」と言われても「それなのにあなたは…」と続いても…。/でも、高齢出産等出生前診断しますか?の問いは既に日常にあり。

  • がらくたどん

    昔は恭しく頂く大粒葡萄というと真正庶民の我が家では巨峰かシャインマスカットくらいだったのだが今は随分いろんな種類があって楽しい。野にある葡萄の自然選択による形質変化では人間の好みなんぞは知った事かなのでこの素敵な葡萄達は生産者の皆様が時代の好みに合うようにと遺伝形質を丹念に選択した人為選択の賜物である。でもその自然選択の中にこそ可能性の芽が潜み人為選択はその混沌とした多様性の手のひらから憧れをついばむ行為に過ぎない。ヒトという種の自然選択から目を逸らし強引な人為選択に走らせる「優生」の呪いを解く基礎科学史

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