大怪獣記 クトゥルー・ミュトス・ファイルズ

北野勇作

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784798830421
ISBN 10 : 4798830429
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
追加情報
:
267p;20

内容詳細

ある日、作家である私は、見知らぬ映画監督から「映画の小説化」を依頼される。喫茶店で渡された企画書には「大怪獣記」というタイトルが大きく書かれていた。物語の舞台はこの町と周辺、そして、実際の撮影もここで行うということで、協力を仰ぐ商店街の名前や町内会なども記されていた。私の代表作は亀シリーズで、「亀伝」「電気亀伝」「天六亀」。その他には「メダカマン」「ヒメダカマン」「タニシ氏の生活」「ジャンボタニシ氏の日常」などがある。その映画監督は、そんな私の著作を「あなたの作品にはね、怪獣に対する愛がある。いや、もちろん怪獣そのものは出てこない。でもね、それはあれなんだな、愛なんだ。愛するが故に出せない」と褒めてくれた。当初映画のノベライズかと思っていたが、そうではなく「映画の小説化」だという。途中までできているシナリオを受取るために連れられて行った豆腐屋で、私は恐ろしい体験をする…。

【著者紹介】
北野勇作 : 1962年生まれ。1992年に『昔、火星のあった場所』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。同年、落語台本「天動説」で第1回桂雀三郎新作落語“やぐら杯”最優秀賞受賞。2001年、『かめくん』で日本SF大賞を受賞。人間以外のものを主人公にした作風で知られており、長編だけでなく短編、ショートショートも多数発表している。ラジオドラマや映画の原作、脚本、創作落語など活躍するジャンルは多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やんも さん

    あぁ、これ本当に『人面町四丁目』の続編だったのかぁ。だからクトゥルー風味が薄いというか、料理の仕上げに掛ける香草のような扱いだったのか。このタイトルであからさまに有名なグレート・オールド・ワンなどが登場するよりは、この内容のほうがよいように思う。著者のファンにとっては、生体工場、巨大生物&メカ、揺らいで溶け合う記憶と意識、自己の存在の揺らぎ、亀、などおなじみの素材がぐじゅぐじゅと詰め込まれており、楽しめること請け合い。ちなみに『人面町四丁目』は電子書籍されているので一読をおすすめします。

  • miroku さん

    北野勇作は変! (^o^)

  • gu さん

    北野勇作の作品い対して感じていた、空っぽの容れ物という印象は、実は怪獣の着ぐるみのことだったのかもしれない。彼岸と盆と量子論。ノベライズではなく、映画(について)の小説。言葉の足場がずらされて新たな意味が付け加えられる瞬間に、可笑しさがあり、恐ろしさがあり、物語がある。

  • ろびん さん

    前作は読んでないんですが大丈夫でした。量子化猫のくだりが凄く好きです。

  • H masa さん

    怪獣小説でもあり、映画小説でもあり、小説家小説でもあり、クトゥルー小説でもあり、戦争小説でもあり、愛妻小説でもあるなあ。シュレディンガーの化け猫が出てくるからSFだということではなく、現実と虚構の間をぬるぬると揺らめき続けるからSFなのか。セリフに「」のほとんどない書き方はすごく実験的だといつも思っているのだけれど、これはもしかしたらすごく演劇的なのかもしれない(そちらの知識がまるでないので憶測)。

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北野勇作

1962年生まれ。作家

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